2026年5月31日

DotAI、「自動運転部」第1期の最終ピッチを開催 70名中27名がシステムを提出し、6名が成果を発表

株式会社MYUUU(代表取締役:室谷東吾)が運営する完全審査制AIコミュニティ「DotAI」は、会員向け実装プログラム「自動運転部」第1期の最終ピッチを開催いたしました。約70名で発足した第1期では、最終的に27名が24時間稼働するAIシステムを提出し、選出された6名が成果を発表いたしました。審査には、セプテーニ・ホールディングスおよびマイナビより外部審査員2名をお迎えしております。

開催の背景

「AI自動運転システム構築合宿」の修了者を対象に、学んだ内容を各自の事業へ実装しきることを目的として発足したのが「自動運転部」です。

つくり方を知ることと、実際に事業のなかで動かし続けることの間には大きな隔たりがあります。当社は、締切と発表の場を設けることでその隔たりを越えられると考え、1か月の実装期間の最後に最終ピッチを設定いたしました。

開催概要

  • 名称:自動運転部 第1期 最終ピッチ
  • 実施期間:1か月(発足時 約70名)
  • 提出者数:27名
  • 発表者数:6名(提出者より選出)
  • 発表形式:1名あたりピッチ5分+質疑応答2分
  • 審査員:株式会社セプテーニ・ホールディングス、株式会社マイナビ、株式会社MYUUU 代表取締役 室谷東吾

審査基準

以下の3つの観点で審査を実施いたしました。

観点内容
可動性24時間、停止せずに稼働し続ける構成になっているか
進化性単純な繰り返しではなく、稼働するほど精度が向上する仕組みを備えているか
事業性事業インパクトの大きい課題に取り組んでいるか

一度だけ動作するデモンストレーションは対象外とし、継続稼働を前提とした構成であることを必須条件といたしました。

発表内容

ECサイトの自動運営(noct 氏)

中国からの輸入品を無在庫で販売するドロップシッピング事業を、人的介在なしで運営する構成です。商品選定、商標・著作権の確認、説明文の作成と品質レビュー、出品、価格設定、受発注、在庫同期、問い合わせ対応までをエージェントが担当いたします。

設計は5層構造を採用。外部APIをコマンドライン化してエージェントが扱いやすい形に整えたうえで、自動駆動、エージェント実行、データ収集、改善の各層を積み上げております。実行時の生成物と判断理由をすべてデータベースに蓄積し、別のエージェントがそれを読み取って改善案を提示する二重構造が特徴です。

関連記事:輸入無在庫ECの運営を10体のAIに任せ、人間の仕事を4つだけ残した

原材料価格の予測(tennki 氏)

物流の混乱が国内の仕入価格に反映されるまでに2〜4週間の時間差が生じる点に着目したシステムです。

8つの先行指標を自動取得し、Meta 社の Prophet を用いて14日後の価格を毎日予測。変動が10%を超える場合は Discord への通知とSNSへの投稿を自動で行います。予測が外れた際には Claude Code が原因を分析し、パラメータを自動で修正する構成を備えております。

関連記事:原材料の値上がりを14日前に知らせるAIをつくった。予測を外すと、AIが自分で原因を分析して直す

CEOメールオートパイロット(ふくやん 氏)

経営者および管理職層を対象とした、メール処理の前段を担うAI秘書です。

Gmail を定期取得し、重要度と緊急度に応じて自動分類したうえで、要約、返信ドラフト、推奨アクションを生成いたします。生成したドラフトをユーザーが採用したか、却下したか、一部修正して使用したかをログとして蓄積し、利用に応じて精度が向上する設計です。処理に失敗した場合は再処理キューに投入し、復旧しやすい構成としております。

入札エージェント(丸メガネ 氏)

建設業に従事する本人が、日常業務として行っていた公共工事の入札情報の確認を自動化したものです。全国1,741自治体のうち、83.9%の情報を自動取得できる水準に到達しております。

情報を精査する役割と、精査結果に点数を付与する役割を分離し、一定の点数に満たない場合は再生成を行う構成です。障害検知用の監視エージェントも別途配置しております。民間の入札情報サービスが1名あたり月額8万円程度であるのに対し、本システムの運用原価は月額2万円程度にとどまります。

関連記事:全国1,741自治体の入札情報を毎朝集めるAIを、開発未経験の建設会社社員がつくった

Niche Hunter — 事業候補の自律パイプライン

インターネット上に散在する課題の声を収集し、有望な事業候補のみを段階的に絞り込む、9体のエージェントによる自律パイプラインです。

探索担当が公開情報からシグナルを収集し、評価担当が採点、検証担当が市場性・社会反応・LPの反応を確認いたします。漠然とした悩みではなく「事業仮説に変換できるか」という観点で選別し、なかでも収益化の可否に最も高い重みを置いております。LPは自動生成され、事前登録数を次段階への通過基準としております。

自律稼働を前提とするため、コストの上限、外部配信の承認、実行範囲の制限という3つのガードレールを設けております。

関連記事:ネット上の「困りごと」から事業の種を自動で探すAIを、非エンジニアが3週間でつくった

パーソナライズ子育て支援金の比較(Sakky 氏)

自治体間で1人あたり数百万円規模の差が生じている子育て支援について、世帯構成に応じた受給総額を算出し、他自治体と比較できるサービスです。

データの正確性を担保するため、計算エンジンとは別に検証用エージェントを配置し、自治体サイトの記載を自然言語から読み直して再計算させ、双方の数値が一致するまで処理を繰り返す構成を採用しております。

集客も自動化されており、Threads を担当するエージェントが蓄積データからコンテンツを生成して投稿し、前日の反応を翌日の投稿に反映いたします。発表時点でリリースから10日、広告費を投じることなくフォロワー約100名、インプレッション約9万、無料版の利用者115名に到達しておりました。

関連記事:全国135自治体の子育て支援金を比較するサービスを、12体のAIエージェントで自動運用する

審査結果

受賞
MVP 第1位(ゴールド)パーソナライズ子育て支援金(Sakky 氏)
MVP 第2位(シルバー)Niche Hunter
MVP 第3位(ブロンズ)ECサイト自動運営(noct 氏)
特別審査員賞入札エージェント(丸メガネ 氏)

上記に加え、1か月の活動期間中にチームへの情報提供および交流に貢献された方を、チーム貢献賞として各チーム1名ずつ表彰いたしました。

審査員講評(抜粋)

「3週間という期間でプロトタイプが作られるだけではなく、それが自律改善していく、マーケティングの部分まで内包される。すごい時代になった」

「今やっているものを効率化する、というだけでは実際に仕事になりづらい。この時代だからこそできるようになった付加価値を提供して、はじめてビジネスとして成立する」

「アイデアや実現力も重要だが、何をどう変えたいのかという思いと、やりきる信念があれば成功できる」

今後の展開

テーマ決定から開発までの実質的な期間は3週間程度でありながら、プロダクトと自動運転の仕組みの双方を構築するに至りました。

「自動運転部」は毎期開催しており、参加要件はAI自動運転システム構築合宿の修了です。発表者6名のうち5名には個別に取材を行っており、記事はメンバーの声にて公開しております。

DotAI について

DotAI(ドットエーアイ)は、AIで事業をつくる人のための完全審査制AIコミュニティです。毎月の合宿でシステムを一つ組み上げ、そこで生まれた成果物を会員全員で共有する運営を行っております。

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