2026年8月8日

全国1,741自治体の入札情報を毎朝集めるAIを、開発未経験の建設会社社員がつくった

丸メガネ

自動運転部 第1期 審査員特別賞

自動運転部・第1期 審査員特別賞。Claude Codeを触り始めて2か月、システム開発の経験ゼロから、公共工事の入札公告を24時間無人で収集・配信する「JOJO Autonomous Brain」を組み上げた。

丸メガネ 建設会社に勤務。システム開発の経験はなく、Claude Code を触り始めたのは2026年3月ごろ。翌4月にDotAIへ入会し、その1か月後の自動運転部・第1期コンペティションで、全国の公共工事入札情報を24時間無人で収集・配信するシステム「JOJO Autonomous Brain」を提出。審査員特別賞を受賞。


「何が評価されたんだろう」と思った

── 審査員特別賞、おめでとうございます。受賞したとき、率直にどう思いましたか。

何が評価されたんだろう、と思いました。

── その前に、最終6名のピッチ枠に選ばれていますよね。あのときは。

いや、応募している人自体が少なかった気がしたので、残るかなとは思ってました(笑)。

── 他の方のプロダクトを見て、どうでしたか。

1位を取った人のやつは、収益化までちゃんと見えていたので。僕のやつは、ただ情報を集めるで止まっていたので、そこはすごいなと思いました。


「毎日自動で取り込めたら楽だよね」から始まった

── そもそも、なぜ入札情報だったんですか。

本業で建設業をやっていまして。その仕事の中で、毎日入札情報を見ている部署があるんです。僕じゃないんですけど。

そこの人と喋っているときに、「毎日自動で取り込められたら楽だよね」という話になって。ちょうどそのタイミングでこの自動化コンテストがあったので、じゃあちょうどいいわ、というところで始めました。

── いきなり全国を対象にしていますよね。1,741自治体。

そこは必死でしたね。最初、Claudeにも「やめとけ」って言われたんですよ。多すぎるからって。

ただ、多い方がいいよねと思って。全国を網羅することに必死になってやっていました。浅く広くを、とりあえず目指した感じです。

── 結果として、直接取得できているのが1,445自治体で83%。今年度の入札データが44,903件溜まっていますね。

そうですね。数だけは。


「自律的に直す」の、直すほうが難しい

── 3週間で一番しんどかったところは。

自律的にエラーを判断して修復する、というのが今回のテーマだったと思うんですけど、その修復のほうですね

エラーまでは自律的に出てくるんですよ。でも修復しようと思うと、やっぱり止まる。エラーを拾ったら、治らないまま、また同じことをしてエラーが出て。だから「エラー、エラー、エラー」っていう通知ばかり見てました。

── 室谷さんのシステムは、エラーもDBに入れて改善まで回していましたよね。

あれはうまくいかなかったですね、僕は。なので毎度エラーメッセージを拾って、Claudeに入れて、「こんなエラー出てるから直してね」でやってました。

── いまも?

今もしてます。毎日のようにエラーが出てきて、それを貼り直して。もうちょっと設計の仕方があるんだろうな、とは思ってます。

── 自動で直せたケースもありますよね。北海道庁は、サイト構造が変わったのをClaudeが診断して、新しいセレクタを提案して復旧しています。

拾えるやつもあるんですよ。兵庫県は途中でサイトの形式が変わったみたいで、拾いに行くとエラーが出る。それで拾い方を変えたらできた、みたいな。ただ、全部が全部直せていたかというと、直せてはいなかったので。

── 自動で直せないときは、どうやって人間に渡す判断をしているんですか。

そこの判断は全部丸投げしてます。自律的に直せないものは、こっちにメールが来る。そのメールをスクショしてClaudeに貼り付けて、っていうのもやってますね。

1,700ぐらいの自治体があって、大体似てるやつもあるので、似てるやつは似てるやつのやり方で拾い直す。それ以外で急に対応できないのが出てきたら、多分こっちに来る、という感じです。


「設計より、思いついたことが良かった」

── 逆に、これは刺さったと思うところは。

自動化でこの入札情報を毎日取ってくるというのは、テーマによく合ってるなとは思いました。

ただ、僕の設計がどうこうというよりは、入札情報を取るというのを思いついて良かったなとは思いました。室谷さんも1年前ぐらいにやろうとしてたって言ってたので。

あとは、やっぱり収益化は難しいよね、というのは思ってるところですね。

── 本業の現場から拾ってきた課題ですもんね。

そうですね。身近でこういう自動化ができるっていうのが分かったのが、一番の収穫ですかね。


一人で黙々とやっていても、得られないもの

── 他の参加者のピッチを聞いて、どう感じましたか。

僕は「動けばいいわ」と思って、結構見よう見まねでClaudeに「これできるの?」って聞きながらやってたんですけど。

みんなちゃんと、スキルはこう、ファイルの構造はこう、フォルダ構成はこうって考えてやってるんだなと。そこにすごいなって思いました。

── 一番印象的だった方は。

やっぱり1位の人じゃないですかね。SNSで集客して、実際にお客さんを掴んでっていうところまで自動化していたので。実際に動かして、もうお客さんもついてる、みたいなことを言ってはったので。尊敬しますね。

── 審査はかなり厳しめだったと思います。実際に受けてみてどうでしたか。

やっぱり、何者かの人にああやって評価してもらって、「確かにな」と思うことも言ってもらえた。一人で黙々としてるだけじゃ得られない刺激というか、ありましたね。

── どこを突かれましたか。

収益化どうするの、となったときに、あんまりそこを考えてなかったので、余計に「どうするんでしょうね」みたいなところはありました。

とりあえず作ってみようから始まって、作ってたので。ビジネスにするならそこらへんちゃんと考えないかんし。当たり前のことを改めて気づかされたのが、すごく良かったですね。

── 嬉しかったのは。

特別賞をもらえたことですね。いま社内でも、AIってこんな面白いよっていうのをやってるんですけど、そこで「審査員特別賞もらったよ」と言うと、「ちゃんとAIやってる人なんだ」って勝手にイメージしてくれるので。社内的にはちょっと良かったかなと思ってます。


「そういう道もあるのか」

── 参加してみて、正直どうでしたか。

他の人がどう動くとか、そういうのが刺激になるので。2期目もちょっといいテーマが見つかったんで、これで行ったろうと思ってるやつがあるし。すごい刺激になって、楽しいですね。

── 部活で、仲間に助けられたことはありますか。

グループでちょっと喋ってみようみたいなときに、同じような情報サイトを作ってる人がいて。その人は最終的にどこかに売却するとか言ってはったんですよ。

そういう道もあるのか、と。全然自分では思いつかない発想を持ってる人がいると思うと、やっぱり楽しくなりますね。

── そもそも、DotAIに入ったきっかけは。

4月ですね。「ポケモンを始めるよ」って言うたタイミングです。補助金エージェントを見て、そこまでできるのかと。ようわからんけど、すごそうだと思って、とりあえず入会したって感じです。

── Claudeを触り始めたのは。

入会する1か月前ぐらいですね。仕事でシステム開発をしていたこともないです。初めてです。ただ面白いなと思ってやり始めたって感じです。


「とりあえずやらないと、分からない」

── これから入ってくる人に一言お願いします。

とりあえずやらないと分からないので、こういうコンペとかには、何でもいいので積極的に参加したほうが自分の身になるかなと思います。

一緒に頑張りましょう、という感じで。

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