Google DeepMindとは何の会社なのか
ロンドン本社、Alphabet傘下のAI研究開発会社

室谷代表取締役まず土台の置き方から整理しますね。Google DeepMindはイギリス・ロンドンに本社を置くAlphabet傘下のAI研究開発会社で、法人名はDeepMind Technologies Limited、商号がGoogle DeepMindなんですよ。
英国以外にもカナダ、フランス、米国に研究拠点を持ってます。
英国以外にもカナダ、フランス、米国に研究拠点を持ってます。
テキトー教師DotAI 認定講師この「Alphabet傘下」のところで一度つまずく人が多いんですよね。Googleの一部門なのか、別法人なのか。
答えは別法人で、Alphabetという持ち株会社の下に入っている形です。CEOはデミス・ハサビス。
答えは別法人で、Alphabetという持ち株会社の下に入っている形です。CEOはデミス・ハサビス。
室谷代表取締役規模も見ておくと、2025年時点で従業員が約6,000人、2024年の営業利益が2億1,700万ポンド。利益は1億7,400万ポンドです。
研究組織としてこれはかなり大きな塊で、人件費だけで年間どれくらい動いているのか想像すると少し怖くなります。
研究組織としてこれはかなり大きな塊で、人件費だけで年間どれくらい動いているのか想像すると少し怖くなります。
テキトー教師DotAI 認定講師6,000人規模となると、大学の一研究室というより企業の中核部門ですからね。発表の重みが違うのも納得です。
会社の上に会社がある、入れ子の組織構造
室谷代表取締役もう一段踏み込むと、Wikipediaの企業情報では親会社がDeepMind Holdings Limited、その上がAlphabet。そしてGoogle DeepMindの子会社として「Google AI」が記載されてるんです。
テキトー教師DotAI 認定講師この入れ子、初見だとかなり引っかかります。「Google AI」って普段はGoogle全体のAI活動を指す言葉として使われますから、会社としての子会社と名前が同じで余計に紛らわしい。
室谷代表取締役そこが一番ややこしいところで。会社法上の整理と、世間での言葉の使われ方がズレてるんですよ。
だから日本語の記事を読むと「Google AI」の意味が記事ごとに揺れて見える。
だから日本語の記事を読むと「Google AI」の意味が記事ごとに揺れて見える。
テキトー教師DotAI 認定講師並べると、Alphabet → DeepMind Holdings → Google DeepMind → Google AI という縦の形ですね。頭の中で図を持っておくと混乱しにくいです。
「Google AI」「Google Research」「Google Labs」との役割の違い
Google DeepMindの基本情報
ロンドン本社・Alphabet傘下
イギリス・ロンドンに本社を置くAlphabet傘下のAI研究開発会社。法人名はDeepMind Technologies Limited、商号がGoogle DeepMind。カナダ、フランス、米国にも研究拠点を持つ。
規模と業績(2025年時点)
従業員は約6,000人。2024年の営業利益は2億1,700万ポンド、利益は1億7,400万ポンド。
入れ子の組織構造
Alphabet → DeepMind Holdings Limited → Google DeepMind → Google AI という縦の構造。Google AIは子会社として記載されている。
似た名前の4組織の役割
Google AIはGoogle全体のAI関連情報の総称、Google DeepMindはAI研究とフロンティア開発、Google Labsは実験的機能、Google ResearchはGoogle全体の研究部門。
室谷代表取締役名前が似たものが4つあるので、そこを整理しておきます。Google AIはGoogle全体のAI関連情報の総称、Google DeepMindはAI研究とフロンティア開発を担う組織、Google Labsは実験的機能、Google ResearchはGoogle全体の研究部門。
テキトー教師DotAI 認定講師つまり研究開発の本体がDeepMind、Labsは実験的な試み、Researchは横断の研究部門という分担なんですね。同じ「Googleが発表」でも、どの組織から出たかで温度差があると。
室谷代表取締役そこなんですよね、問題は。ニュースで「Googleが新しいAIを発表」と書いてあっても、実体がDeepMindなのかLabsなのかで意味がまるで変わる。
見分けられるだけで情報の読み方が変わります。
見分けられるだけで情報の読み方が変わります。
テキトー教師DotAI 認定講師発表主体を追う癖をつけると、その機能が実験段階なのか本気の主力なのかが透けて見えるわけですね。
なぜ「DeepMind」と「Google DeepMind」の間で社名が揺れたのか
ロンドンの3人組から、Googleによる買収まで
室谷代表取締役社名だけ追うと4回変わってるように見えるんですけど、実際は別々の出来事が2回重なっただけで。まず2010年にハサビス、シェーン・レッグ、ムスタファ・スレイマンの3人がロンドンでDeepMind Technologiesを創業してるんですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師あ、そうなんですね。名前が行ったり来たりしてるので、てっきり迷走してるのかと身構えてました。
テキトー教師DotAI 認定講師で、2014年1月にGoogleが買収を発表してるんですけど、このときDeepMind側が買収の条件として、Googleの中にAI倫理委員会を作ることを求めてるんですよ。研究の独立性を守るための交渉材料だったんだと思います。
室谷代表取締役買収額は報道ベースで4億ドルから5億ポンド超と見積もられてるんですけど、今のフロンティアAIの調達額を見た後の目で見ると、逆に安く見えてくるから不思議なんですよね。
Alphabet再編でいったん「DeepMind」に戻った理由
室谷代表取締役次が2015年のAlphabet再編で、親会社がGoogleからAlphabetに変わる。このタイミングで社名が一時「DeepMind」に戻るんですよ。
テキトー教師DotAI 認定講師そこで一回戻るんですね。Googleの一部門じゃなくなったから、という理解で合ってますか。
室谷代表取締役そうです。持ち株会社に移ったから名前からGoogle色を外した、というだけの整理なんですよね。
研究で何かに失敗したわけでも、方針が変わったわけでもない。
研究で何かに失敗したわけでも、方針が変わったわけでもない。
テキトー教師DotAI 認定講師なるほど。名前の変遷だけ見てると迷走に見えるのに、中身は組織図の変更にすぎないと。
そこは切り分けて読まないと誤解しますね。
そこは切り分けて読まないと誤解しますね。
2023年、Google Brainとの統合で現在の形に
社名変遷と組織の出来事
- 2010年DeepMind Technologies 創業ハサビス、シェーン・レッグ、ムスタファ・スレイマンの3人がロンドンで創業
- 2014年1月Googleが買収を発表買収条件としてGoogle内にAI倫理委員会を作ることを要求。買収額は報道ベースで4億ドル〜5億ポンド超
- 2015年Alphabet再編で「DeepMind」に戻る親会社がGoogleからAlphabetに変わり、持ち株会社に移ったためGoogle色を外した
- 2023年4月20日Google Brainと統合し「Google DeepMind」にTensorFlow、Transformer、BERT、LaMDA、PaLMを作ったチームとAlphaGo側のチームが合流。ハサビスがCEOとして統合チームを率いる
室谷代表取締役で、3回目が2023年4月20日。Google Brainと統合して、今の「Google DeepMind」になるんですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師Google Brainというと、Transformerを考案したチームですよね。それがDeepMindと1つになったと。
室谷代表取締役そう。TensorFlow、Transformer、BERT、LaMDA、PaLMを作ってきたチームが、AlphaGo側のチームと合流したわけです。
ハサビスがCEOとして統合チームを率いる体制になってる。
ハサビスがCEOとして統合チームを率いる体制になってる。
室谷代表取締役同じ会社の中で近い研究を2チームが並走させてる状態って、経営的にはかなりしんどいんですよ。人材も計算資源も取り合いになりますから。
統合は順当な判断だと思います。
統合は順当な判断だと思います。
CEOデミス・ハサビスとはどんな人物か
テキトー教師DotAI 認定講師そのハサビスって、2024年にノーベル化学賞を受けてるじゃないですか。AIの研究者が化学賞というのが、まず異例で。
室谷代表取締役AlphaFoldを主導した成果ですよね。創業者でCEOで、しかも研究者でもある人がトップにいるって、意思決定の速さに直結するんですよ。
研究と経営の翻訳が本人の中で完結するので。
研究と経営の翻訳が本人の中で完結するので。
テキトー教師DotAI 認定講師研究者が上に立つと理論寄りになりがちなところがあるんですけど、ハサビスの場合はプロダクトに落とすところまで見てる印象があります。
室谷代表取締役さっき出たAI倫理委員会の話も、創業時から安全性を条件に交渉してたというのが今の姿勢につながってるんだと思います。「AIを責任を持って開発し、人類に貢献する」という使命を掲げてるのも、最初から一貫してるんですよね。
AlphaGoは何を成し遂げ、なぜAI研究の転換点になったのか
イ・セドル戦と「Move 37」で何が起きたのか

室谷代表取締役AlphaGoがイ・セドル九段に4勝1敗で勝ったのが2016年3月。第2局で打った「Move 37」は、人間の棋士が最初ミスだと誤解した一手として知られてるんですよね。
2026年がちょうど勝利10周年にあたるんですよ。
2026年がちょうど勝利10周年にあたるんですよ。
テキトー教師DotAI 認定講師あの一手、プロが「ありえない」と読んだ場所に打ったわけですからね。囲碁は選択肢が多すぎて機械には無理だと長いこと言われてたじゃないですか。
それが覆った瞬間というか。
それが覆った瞬間というか。
室谷代表取締役業界構造で見ると、あの対局のインパクトは研究予算の取り方に直結したと思ってて。説明が5秒で通るようになるんですよ、「囲碁で人間のトップに勝ったAIの会社」って。
投資の意思決定って、結局それくらい分かりやすい物語に引っ張られるんですよね。
投資の意思決定って、結局それくらい分かりやすい物語に引っ張られるんですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師なるほど、それはあるかもしれません。技術の説明より、勝った負けたの方が強いんですよ。
研究の世界に興味がない人にも一発で伝わるので。
研究の世界に興味がない人にも一発で伝わるので。
自己対戦という発想の転換
室谷代表取締役その後のAlphaGo ZeroとAlphaZeroが、人間の対局データを一切使わずに自己対戦だけでGo・チェス・将棋を習得した、というのも大きいんですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師ここ、当時の直感に反するんですよ。「人間の名局を学ぶ方が精度が出るはず」と思うじゃないですか。
逆だった、というのが面白いところで。
逆だった、というのが面白いところで。
室谷代表取締役データ調達のコストが消える、という見方をすると経営側からも分かりやすくて。棋譜を集めて整理して、という工程が丸ごと不要になるわけです。
教師データを買う・作る話をしてる企業からすると、そこはかなり大きな差ですよ。
教師データを買う・作る話をしてる企業からすると、そこはかなり大きな差ですよ。
強化学習というDNAはGemini世代にどう効いているか
室谷代表取締役10周年に合わせてDeepMind自身がブログを出していて、AlphaGoの手法が今のGeminiやAGIへの道筋にどうつながっているかを振り返ってるんですよ。ゲームや環境の中で学習・推論するエージェントSIMA 2なんかは、その系譜の延長として見える。
テキトー教師DotAI 認定講師「ゲームAIとチャットAIは別物でしょ」と思われがちじゃないですか。でも、環境から試行錯誤で学ぶという考え方自体が共通の土台になってる、と。
ここ、説明されないとつながらないんですよね。
ここ、説明されないとつながらないんですよね。
室谷代表取締役強化学習って、正解を教えてもらうんじゃなくて結果から学ぶ方式なんですよ。だから報酬の設計を間違えると変な方向に最適化される。
今のモデルを調整する現場でも、同じ難しさが残ってるわけです。
今のモデルを調整する現場でも、同じ難しさが残ってるわけです。
テキトー教師DotAI 認定講師そうなんですよね。AlphaGoの話は懐かしいゲームAIの歴史で終わらず、今のモデルを作るときの考え方にそのまま効いてるんだなと。
AlphaFoldは何を解決し、ノーベル化学賞まで到達したのか
AlphaFold 2が解いた50年来の生物学の難問
室谷代表取締役AlphaFold 2が2020年に発表されて、タンパク質の立体構造予測という50年来の難問に決着をつけたんですよね。実験で構造を解くには長い年月がかかっていたものが、予測で一気に短縮された。
テキトー教師DotAI 認定講師あれを比喩で言うと、アミノ酸の並びという設計図は分かっているのに、実際にどう折り畳まれるかのパターンが無数にある。その答え合わせを当てにいく作業だったわけです。
室谷代表取締役創薬の現場だと、候補分子の構造を1つ確認するのに月単位のコストがかかる。それが予測で当たるなら、研究の進め方そのものが変わるんですよ。
テキトー教師DotAI 認定講師お金の話に置き換えると分かりやすいですね。実験を減らせるということは、試行回数を増やせるということで、発想の転換なんです。
AlphaFold 3とIsomorphic Labsが広げた予測対象
室谷代表取締役その流れがAlphaFold 3で一段広がってるんですよね。2024年5月、Isomorphic Labsと共同開発したモデルで、タンパク質だけでなくDNA・RNA・リガンドまで対象に入った。
テキトー教師DotAI 認定講師リガンドは医薬品候補の分子のことですよね。タンパク質単体の形ではなく「何とどうくっつくか」まで見えるようになったのが大きい。
室谷代表取締役既存の手法と比べて相互作用の予測精度が最低50%向上、という数字が出ています。創薬の初期探索では、この差がそのまま候補の絞り込み速度になりますから。
テキトー教師DotAI 認定講師50%と聞くと地味に見えますけど、探索の当たり外れが半分減ると考えると、開発の進め方はかなり変わってくるはずです。
ノーベル化学賞とAlphaFold Serverの無償公開
AlphaFoldの歩みと到達点
- 2020年AlphaFold 2発表タンパク質の立体構造予測という50年来の難問に決着。実験で長期間かかっていた構造解明を予測で大幅短縮
- 2024年5月AlphaFold 3発表Isomorphic Labsと共同開発。タンパク質に加えDNA・RNA・リガンドも対象に。既存手法比で相互作用予測精度が最低50%向上
- 2024年ノーベル化学賞受賞ハサビスとジャンパーに贈られる。AlphaFold 2を主導した本人たちで、発表から数年での受賞は異例の速さ
- 2024年11月モデルコードと重みを公開学術利用向けに公開。AlphaFold 3はAlphaFold Serverで非営利研究なら誰でも利用可能
室谷代表取締役そして2024年のノーベル化学賞がハサビスとジャンパーに贈られた。AlphaFold 2を主導した本人たちですから、科学の歴史としては相当速い部類ですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師発表から数年でノーベル賞というのは、研究の世界だと異例の速さでしょうね。それだけ生命科学への影響が認められたということです。
室谷代表取締役AlphaFold 2のデータベースは2億種類超のタンパク質構造を無償公開していて、世界300万人以上の研究者が使っている。AlphaFold 3もAlphaFold Serverで非営利研究なら誰でも触れますし、2024年11月にはモデルコードと重みも学術利用向けに公開されています。
Google DeepMindの社会的な価値の中心は、たぶんここなんですよ。
Google DeepMindの社会的な価値の中心は、たぶんここなんですよ。
テキトー教師DotAI 認定講師同じ成果でも自社サービスの中だけに閉じる会社は多いじゃないですか。研究基盤として開放してくれているから、まず触って試せるところが使う側にはありがたいんです。
現在のGoogle DeepMindは何を作っているのか
Geminiは誰が開発しているのか
室谷代表取締役まずここを押さえないと先に進めないんですが、Geminiを作っているのはGoogle DeepMindなんですよね。2023年に旧DeepMindと旧Google Brainが統合してできた組織で、現在の最新世代はGemini 4 Argon、軽量版がGemini 3.8 Flashという並びになっています。
テキトー教師DotAI 認定講師そこ、混同されているのをよく見かけます。「GeminiはGoogleのモデル」で止まっていて、どの組織が設計しているかまで意識していない人が多いんですよ。
チャットのGemini appも、開発者向けのGoogle AI Studioも、DeepMindのプロダクト一覧に並んでいるんです。
チャットのGemini appも、開発者向けのGoogle AI Studioも、DeepMindのプロダクト一覧に並んでいるんです。
室谷代表取締役これ、業界構造として面白いというか。モデル名だけが一人歩きして、作っている組織が見えていない。
調達する側からすると、どの組織がロードマップを握っているかを知らないまま契約するのは普通にリスキーなんですよね。
調達する側からすると、どの組織がロードマップを握っているかを知らないまま契約するのは普通にリスキーなんですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師なるほど、そこは開発者と経営で見ている角度が違いますね。
動画・音楽・世界生成まで広がるラインナップ
室谷代表取締役で、現行の一覧を見るとびっくりするんですよ。音声のGemini Audio、画像生成・編集のNano Banana、マルチモーダル生成のGemini Omni、音楽のLyria、動画のVeo、対話型で操作できる世界を生成するGenie 3、ゲームや環境内で学ぶエージェントのSIMA 2、ロボット向けのGemini Robotics 2まで並んでいる。
テキトー教師DotAI 認定講師言語モデルの会社だと思って一覧を開くと、たぶん面食らいます。画像と動画の生成はもう別枠の研究テーマじゃなくて、同じ組織の製品ラインに入っているわけです。
画像・動画の生成モデルの話はGoogle DeepMind、4秒画像生成と会話型動画編集の新モデルを一挙リリースでも追っています。
画像・動画の生成モデルの話はGoogle DeepMind、4秒画像生成と会話型動画編集の新モデルを一挙リリースでも追っています。
室谷代表取締役世界生成のGenie 3あたりは、ゲームやシミュレーションを作る側の仕事を根本から変えにいく話に見えます。受託で環境を作っている会社からすると、脅威であり商材でもあるという・・・
テキトー教師DotAI 認定講師現場でも「動画まで出せるなら外注どうするの」という相談が増えました。判断が先に来るタイプの変化ですね。
オープンウェイトのGemma 4と開発者向けツール
テキトー教師DotAI 認定講師あと見落とされがちなのがGemmaの方で。最新がGemma 4、埋め込み用にEmbeddingGemma 2というオープンウェイトの系統がちゃんと用意されているんです。
手元の環境で動かせる選択肢が別枠で存在しているのは大きいですよ。
手元の環境で動かせる選択肢が別枠で存在しているのは大きいですよ。
室谷代表取締役重みが手元にあるかないかで、コスト構造が変わるんですよね。外部APIに毎月払い続ける前提の設計と、内側に置ける前提の設計では、3年後の損益がまるで違ってくる。
提供条件やライセンスは公式の最新情報を確認してほしいですが、選択肢として持っておく価値は大きいです。
提供条件やライセンスは公式の最新情報を確認してほしいですが、選択肢として持っておく価値は大きいです。
テキトー教師DotAI 認定講師そこは開発者だけじゃなく、稟議を書く人が知っておくべき話ですね。
科学領域のモデル群
現在のGoogle DeepMindの主なプロダクト群
Gemini
旧DeepMindと旧Google Brainが2023年に統合した組織が開発。最新世代はGemini 4 Argon、軽量版はGemini 3.8 Flash。Gemini appやGoogle AI StudioもDeepMindのプロダクト一覧に並ぶ
生成ラインナップ
音声のGemini Audio、画像生成・編集のNano Banana、マルチモーダル生成のGemini Omni、音楽のLyria、動画のVeo、世界生成のGenie 3、エージェントのSIMA 2、ロボット向けGemini Robotics 2
オープンウェイト
Gemma 4、埋め込み用のEmbeddingGemma 2。手元環境で動かせる選択肢が別枠で存在し、コスト構造が変わる
科学領域
AlphaFold、ゲノム解析のAlphaGenome、地球観測のAlphaEarth、アルゴリズム発見のAlphaEvolve、気象予測のWeatherNext、研究支援のCo-Scientist、Gemini for Science
室谷代表取締役最後に科学側。AlphaFoldだけでなく、ゲノム解析のAlphaGenome、地球観測のAlphaEarth、アルゴリズム発見のAlphaEvolve、気象予測のWeatherNext、研究支援のCo-Scientist、Gemini for Scienceまで並んでいます。
ここが一番「何に使うの」となりやすい領域なんですけど。
ここが一番「何に使うの」となりやすい領域なんですけど。
テキトー教師DotAI 認定講師ゲノム、地球観測、気象という並びを見ると、対象が「文章」じゃないんですよね。研究の現場では、この手のモデルが出たかどうかで実験計画そのものが変わるので、反応が全然違います。
室谷代表取締役事業としては時間がかかる領域ですが、Alphabetの収益源と直結しない研究を抱えられるのは、外部調達中心の組織にはない強みなんですよね。
Google DeepMindが目指すAGIと、安全性への向き合い方
AGIは「万能AI」ではなく研究方向の置き方
室谷代表取締役AGIって言葉だけが一人歩きしてる感じがあるんですけど、Google DeepMindの使命は「AIを責任を持って開発し、人類に貢献する」で、その延長線上に汎用人工知能を置いてるんですよね。幅広い分野で人間に匹敵する知能、という定義の話であって、明日完成する何かではない。
テキトー教師DotAI 認定講師そこ、受け取られ方がズレやすいところですよね。「何でもできるAIがもう目の前にある」という話に変換されてしまう。
実際は研究の方向づけとして掲げている目標、という理解が近いんだと思います。
実際は研究の方向づけとして掲げている目標、という理解が近いんだと思います。
室谷代表取締役方向づけを先に掲げるかどうかで、研究の組み立て方は変わるんですよ。長期の目標を置いて、そこから逆算して中間成果を出す。
AlphaGoもAlphaFoldも、その途中で出てきたものなんですよね。
AlphaGoもAlphaFoldも、その途中で出てきたものなんですよね。
強化学習とTransformer、2つの系譜が合流している
テキトー教師DotAI 認定講師DeepMindの強みって、ゲームで勝つ系の印象が強いじゃないですか。2013年にピクセル情報だけからAtariの49種を自力で学習したモデルがあって、それがGoogleの買収のきっかけの一つになったと。
人間が特徴を教えずに試行錯誤させる、強化学習の系譜です。
人間が特徴を教えずに試行錯誤させる、強化学習の系譜です。
室谷代表取締役そこに旧Google Brainの系譜が乗るんですよね。2017年にTransformerを考案したのはGoogle Brain側で、いまの大規模言語モデルの土台になってる。
2023年に統合して、試行錯誤で学ぶ技術と言語モデルの技術が同じ組織に入った。
2023年に統合して、試行錯誤で学ぶ技術と言語モデルの技術が同じ組織に入った。
テキトー教師DotAI 認定講師土台が2種類あるわけですね。囲碁やStarCraftで勝つタイプの知能と、言葉を扱う知能は、作り方がかなり違うのに、それを1つの研究所で抱えてる。
室谷代表取締役そこの構造が他と違うところで。自己対戦だけで碁・チェス・将棋を覚えたAlphaZeroの流れと、Transformerの流れが同じ屋根の下にある。
中長期でAGIを掲げるなら、どちらも要るんですよ。
中長期でAGIを掲げるなら、どちらも要るんですよ。
安全性は「後付けの委員会」ではない
室谷代表取締役安全性の話で外せないのが、2014年にGoogleが買収したときの条件として、DeepMind側がGoogle内にAI倫理委員会の設置を求めたという経緯なんですよね。売られる側が先に条件を出した、というのが面白いところで。
テキトー教師DotAI 認定講師順番が逆なんですよね、普通は外から言われてから用意するのに。研究を進める側が「先に置いてくれ」と。
能力の研究と安全の議論を同じ組織でやる、という建て付けがそこから続いてるんだと思います。
能力の研究と安全の議論を同じ組織でやる、という建て付けがそこから続いてるんだと思います。
室谷代表取締役能力を上げる人と、危険性を見る人が別組織だと、どうしても情報が遅れる。同じ組織に置けば利害はぶつかるけど、議論は速い。
どっちが正解かはまだ誰も答えを出せていない領域ですけどね。
どっちが正解かはまだ誰も答えを出せていない領域ですけどね。
Google DeepMindとOpenAIは何が違うのか
資金の出どころが違う(Alphabetの既存事業か、外部調達か)
Google DeepMindとOpenAIの構造比較
Google DeepMind
- Alphabet傘下で、原資は検索・広告の既存事業収益
- 四半期で回収を説明せず長い研究に人を張れる
- 旧DeepMindと旧Google Brainが2023年4月に統合
- 論文や研究成果が先に出て、あとからプロダクトに載る流れが強い
OpenAI
- 外部から資金を調達する型
- 成長の絵を描き続ける必要がある
- プロダクトを先に世に出し、使われながら直していく印象
- 研究と製品の距離の取り方がGoogle側と異なる
室谷代表取締役ここ、技術の話に見えて構造の話なんですよ。Google DeepMindはAlphabetの傘下で、研究開発の原資は検索・広告という既存事業の収益。
一方のOpenAIは外部から資金を調達する型で、前提がそもそも別物なんですよね。
一方のOpenAIは外部から資金を調達する型で、前提がそもそも別物なんですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師その違いは、どこに出てくるんでしょう。
室谷代表取締役時間軸です。自前の収益があると、四半期で回収を説明しなくても長い研究に人を張れる。
外部調達は、どうしても成長の絵を描き続ける必要がある。ミッションが同じ方向でも、お金の出どころが違うと走り方が変わるんですよ。
外部調達は、どうしても成長の絵を描き続ける必要がある。ミッションが同じ方向でも、お金の出どころが違うと走り方が変わるんですよ。
テキトー教師DotAI 認定講師使う側からすると「どっちがすごいの」になりがちなんですが、そこを比べても意味が薄いんですね。育ち方が違う生き物を並べてる感じで。
研究所としての成り立ちとプロダクトの作り方の差
室谷代表取締役成り立ちも面白くて、いまのGoogle DeepMindは2つの組織が合わさってできてるんです。ゲームと強化学習に強い旧DeepMindと、Transformerなんかを生んだ旧Google Brain。
2023年4月に統合されて今の形になった。
2023年4月に統合されて今の形になった。
テキトー教師DotAI 認定講師研究の成果が製品に流れる経路が、2本あったのが1本になったわけですか。
室谷代表取締役そう。で、OpenAIはどちらかというとプロダクトを先に世に出して、使われながら直していく印象。
Google側は論文や研究成果が先に出て、あとからプロダクトに載る流れが強い。どっちが優れているという話ではなく、研究と製品の距離の取り方が違うんです。
Google側は論文や研究成果が先に出て、あとからプロダクトに載る流れが強い。どっちが優れているという話ではなく、研究と製品の距離の取り方が違うんです。
テキトー教師DotAI 認定講師その距離が短いほど、現場で起きてる不満が早く開発側に届きますからね。距離の設計は、そのまま改善スピードになります。
日本の企業がこの2社を並べて見るときの視点
室谷代表取締役日本の企業が両社を横に並べるとき、僕が気にするのは性能表じゃなくて供給元の分散なんです。片方に寄せると、値付けも提供条件も向こうの都合になる。
MYUUUくらいの規模だと、そこは最初に設計に入れます。
MYUUUくらいの規模だと、そこは最初に設計に入れます。
テキトー教師DotAI 認定講師実際、乗り換えを想定していない作り方をしてしまって、あとから動けなくなるケースはあります。呼び出し部分を1か所にまとめておくだけで、後の自由度が全然違ってきます。
室谷代表取締役研究機関として見るなら、Alphabetの収益基盤を持っている会社と、外部調達で走っている会社。この2つは同じ土俵で競争しているようで、実は制約条件が違う。
評価軸を分けて見たほうが、判断を間違えないですよ。
評価軸を分けて見たほうが、判断を間違えないですよ。
まとめ:Google DeepMindをどう捉えておけばいいのか
歴史・技術・現在のモデルを1本の線で振り返る
室谷代表取締役ここまで来ると、この組織を1本の線で見たくなるんですよね。2010年にデミス・ハサビスら3人がロンドンで創業して、2014年にGoogleが買収、2015年のAlphabet再編で親会社がAlphabetに移って、2023年4月にGoogle Brainと統合して現在の名前になった。
この流れが全部つながってるんですよ。
この流れが全部つながってるんですよ。
テキトー教師DotAI 認定講師線で見ると、AlphaGoもAlphaFoldも「過去の偉業」で終わってないのが分かるんですよね。AlphaGo ZeroやAlphaZeroの自己対戦の考え方は今のエージェント系に、AlphaFold 2の構造予測はAlphaFold 3やAlphaGenomeにつながってる。
点で暗記するとバラバラに見えるのに、線にすると一気に腹落ちするんです。
点で暗記するとバラバラに見えるのに、線にすると一気に腹落ちするんです。
室谷代表取締役現在のプロダクト群も同じ線上にあるわけです。GeminiにGemma、Veo、Lyria、Genie 3、ロボティクスのGemini Robotics 2。
研究組織とプロダクト組織が同じ屋根の下にいる構造って、事業で見るとかなり強いんですよね。研究成果が製品になるまでの距離が短いので。
研究組織とプロダクト組織が同じ屋根の下にいる構造って、事業で見るとかなり強いんですよね。研究成果が製品になるまでの距離が短いので。
テキトー教師DotAI 認定講師ロボティクスへの広がりは追いかけてて面白いところです。Gemini Robotics 2の全身制御の話はGoogle DeepMind「Gemini Robotics 2」全身制御AI発表で解説されてます。
最新情報を追うならどこを見るか
室谷代表取締役ここから先を追うなら、一次情報に限ると思うんです。deepmind.google のトップとAbout、あとはブログ。
会社の沿革もプロダクトの一覧もそこに揃ってますから。
会社の沿革もプロダクトの一覧もそこに揃ってますから。
テキトー教師DotAI 認定講師二次情報だと、社名の変遷とか「Google AI」と「Google DeepMind」の違いが混ざったまま出回ってるんですよ。公式のフッターの用語整理を見ると、Google AIはGoogle全体のAI関連情報の総称、Google DeepMindは研究・フロンティア開発を担う組織、Google Labsは実験的機能、Google Researchは全社の研究部門、と切り分けられてる。
ここを押さえるだけで読み違えが減ります。
ここを押さえるだけで読み違えが減ります。
室谷代表取締役数字も鮮度が落ちるのが早いんで、例えば従業員数約6,000人・2024年営業利益2億1,700万ポンドといった値は「その時点の値」として読む。それ以降は公式で確認、が正解なんですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師その前提で通して見ると、「AIを責任を持って開発し、人類に貢献する」という使命と、長期のAGI目標という軸がぶれていないんですよ。派手な発表だけを追うより、その軸がどこで動いたかを見た方が、長く使える情報になります。
よくある質問
Q1. DeepMindの研究成果って、個人の開発者でも使えるの?
室谷代表取締役研究そのものは論文とコードで公開されることが多くて、製品として出てくるものはGemini経由で触る形になるんですよね。研究室の成果をそのまま手元で動かすというより、製品に落ちた形で受け取るイメージです。
テキトー教師DotAI 認定講師そこは誤解されやすいところで。「DeepMindの技術を直接使いたい」と思って調べると肩透かしを食らうんですよ。
ただ、設計の考え方は論文からかなり読み取れます。
ただ、設計の考え方は論文からかなり読み取れます。
室谷代表取締役事業側からすると、論文が開いてるのはありがたいんですよね。同じことを自前でやるかどうかの判断材料になりますから。
Q2. 日本語の扱いはどうなのか
テキトー教師DotAI 認定講師日本語で触ったときに気になるのは、英語と同じノリで聞くと返ってくる答えの粒度が変わる点なんですよ。翻訳調になるというより、ニュアンスの拾い方が変わる感じで。
室谷代表取締役うちでも日本語プロンプトで試しますけど、指示の構造をはっきり書いたほうが安定しますね。言語の差というより、指示の書き方の差が大きい。
テキトー教師DotAI 認定講師そうなんですよね。日本語だから落ちるというより、曖昧な敬語で頼むと曖昧に返ってくる。
そこを具体化するのがコツです。
そこを具体化するのがコツです。
Q3. 論文やコードは公開されてる?
室谷代表取締役研究の世界では、公開して引用されること自体が評価になるんですよ。だから閉じるより開くほうが得なんですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師とはいえ全部が全部ではなくて、製品に直結する部分は出てきません。どこまで出るかは発表ごとに違います。
室谷代表取締役そこは読み手も割り切ったほうがいい。公開されている範囲で考え方を掴む、くらいの距離感がちょうどいいと思います。
Q4. 研究者として入るにはどうすればいい?
室谷代表取締役採用は公式の窓口を見るしかないんですけど、研究職は論文の積み上げが事実上の履歴書になりますからね。何を出してきたか、がすべてです。
テキトー教師DotAI 認定講師あと、インターンやポジション公募から、というルートの話は見かけますね。いきなり所属するというより、段階を踏む例が多い印象です。
室谷代表取締役事業会社と研究所では評価軸が違うので、そこを混同するとミスマッチになる。何を成果と呼ぶかの定義が違うんですよ。
Q5. 最新の発表はどこで追えばいい?
テキトー教師DotAI 認定講師公式ブログと論文、あとは発表イベントを押さえておけば十分です。まとめ記事は早いぶん、細かい条件が抜けてることがあります。
室谷代表取締役二次情報だけ追ってると、いつの間にか話が大きくなってるんですよね。一次に戻る癖をつけたほうがいい。
テキトー教師DotAI 認定講師同じ発表でも、製品側のブログと研究側のブログで温度差がありますから。両方見ると解像度が上がりますよ。
まとめ
室谷代表取締役通して見ると、Google DeepMindって研究機関でありながら、その成果がGeminiという形で日常の道具に降りてくる構造なんですよね。だから「すごい研究をしてる会社」で止めると、たぶん半分しか見えてない。
テキトー教師DotAI 認定講師そうですね。AlphaGoの頃の話題性と、いまの製品としての使われ方は、同じ会社の中でもフェーズが違う。
そこを分けて捉えると整理しやすいです。
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室谷代表取締役読む側としては、名前だけ覚えるより、どの成果がどこに繋がったかを一本の線で追ったほうが早い。自分なりに年表を作ってみるのがいちばん効きます。
テキトー教師DotAI 認定講師いいですね。理屈を押さえたあとに一回触ってみると、記事の言葉がすっと入ってきますよ。
