2026年11月7日

OpenAIの「Private Safety Processing」とは?ZDR維持で安全レビューを実現

Private Safety Processing(プライベート・セーフティ・プロセッシング)は、OpenAIが2026年8月19日にプレビューを発表した、Zero Data Retention(ZDR)を維持したまま複数のAPIリクエストを横断した安全レビューを可能にする仕組みです。9月22日からAPI顧客向けに段階的に提供が始まっています。

室谷室谷代表取締役
Private Safety Processing、通称PSPですね。OpenAIが2026年8月19日にプレビューを出して、9月22日からAPI顧客向けに段階的にロールアウトしている、ZDRと両立する安全レビューの仕組みなんですよね。

これ、地味に見えて企業導入の前提を変える話だと思います。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
そうなんですよ。単に「新しい安全機能が出た」という話じゃないんです。

ZDR、つまりプロンプトも応答も保持しないという約束を守ったまま、複数リクエストをまたいだ悪用パターンを見つけられるようにした、という構造の話ですからね。
室谷室谷代表取締役
公式スレッドでも「プロンプトや応答を保持せずに関連するAPIリクエストをレビューできる」と書かれていて、記録は顧客の環境に置かれたまま、OpenAIの担当者がコンテンツにアクセスできない自動安全エージェントがレビューする、という立て付けです。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
ここで大事なのは、OpenAIが発表したのは「ZDRをやめる」話ではなく「ZDRを続けるための新しい安全基盤」だという点です。そこを混同すると記事の意味を取り違えます。

Private Safety Processingとは?OpenAIが2026年8月に発表した新機能

Private Safety Processing(PSP)の概要と経緯
  • 2026年8月19日
    プレビュー発表
    OpenAIがPSPをプレビューとして公開
  • 2026年9月22日
    API顧客向け段階提供開始
    API顧客向けに段階的に提供を開始
  • 機能の核
    関連インタラクションをまたぐパターン識別
    単発リクエストではなく、関連するやり取りのまとまりを対象にオフライン・自動で安全レビュー。顧客のプロンプトや応答はOpenAIが保持せず、担当者もコンテンツにアクセスしない設計(ZDR互換)
  • 背景
    長く複雑なタスクの増加
    最も深刻なAI安全リスクは単一のインタラクションでは見えないことがある。悪意ある主体のセーフガード探索、アカウントをまたぐ連携、脅威の偽装、エージェントタスクの意図からのずれなどが例として挙げられている
  • 業界文脈
    機密コンテンツ保持の要求との衝突
    一部フロンティアモデル提供では安全監視のため機密コンテンツ保持を顧客に求める事例があり、企業のセキュリティ義務と衝突。Axios報道ではAnthropicが法人顧客に30日間のデータ保持ポリシーを導入
  • 関与企業
    Glean、Databricks、Abridge、Microsoft
    公式ブログに記載。GleanのCISO、Sunil Agrawal氏のコメントも掲載
室谷室谷代表取締役
まず定義を整理すると、PSPはOpenAIが2026年8月19日にプレビューし、9月22日からAPI顧客向けに段階的に提供を始めた、ZDR互換の自動安全レビュー基盤です。公式ページでは「ZDR with Private Safety Processing」という名称で、オフラインかつ自動の安全レビューを、顧客のプロンプトや応答をOpenAIが保持せずに行うものだと説明されています。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
公式ブログの表現を借りると、関連するインタラクションをまたいでパターンを識別しつつ、OpenAIの担当者がその下のコンテンツにアクセスしないように設計された仕組み、ですね。単発のリクエストを見るのではなく、関連するやり取りのまとまりを見る、というのが機能の核です。
室谷室谷代表取締役
背景として大きいのは、モデルが長く複雑なタスクを担うようになったことです。公式ブログでも「最も深刻なAI安全リスクは単一のインタラクションでは見えないことがある」と書かれていて、複数回のやり取りを通じて初めて意図が見えるケースがある、と。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
具体例も公式に書かれています。悪意ある主体が繰り返しセーフガードを探ったり、アカウントをまたいで連携したり、脅威を日常的な調査に見せかけたりするケース。

さらにエージェントタスクの途中で、停止を指示された後も動き続けるなど、ユーザーの意図からずれていくリスクも挙げられています。
室谷室谷代表取締役
あと、これは業界の文脈として外せないんですけど、一部のフロンティアモデル提供では安全監視のために機密コンテンツの保持を顧客に求める事例が出ていて、企業のセキュリティ義務と衝突していた、と公式ブログが書いています。Axiosによると、競合のAnthropicはFable 5とMythos 5を使う法人顧客に30日間のデータ保持ポリシーを導入している、と報じられています。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
ただ、ここは慎重に書くべきところで、OpenAIの公式資料はあくまで「顧客から予測可能性を求める声が強い」という説明をしています。他社との優劣を断定する材料にはしないほうがいいですね。
室谷室谷代表取締役
そうですね。PSPにはGlean、Databricks、Abridge、Microsoftが関与していると公式ブログに記載があります。

GleanのCISO、Sunil Agrawal氏のコメントも公式に載っていて、ZDRと学習しないというコミットメントが企業の信頼につながる、という趣旨の発言です。

Private Safety Processingでできること——ZDRを維持した横断的な安全レビュー

Private Safety Processingの処理フロー
  1. 01
    インタラクションの選択
    プロンプトとモデル応答の組を1つのインタラクションとし、安全分類器からの参照または承認されたサンプリングポリシーで選択(参照はポリシー違反を確定するものではない)
  2. 02
    暗号化して顧客ストレージへ保存
    記録を暗号化し顧客のリージョナルなクラウドストレージに書き込む。OpenAIが持つのは運用メタデータとストレージ参照のインデックスのみ。暗号化と保存は非同期で推論をブロックしない
  3. 03
    非同期の安全パイプラインで取得・復号確認
    顧客ストレージから暗号化された記録を取得し、復号できるかを確認。復号できる唯一のOpenAIワークロードがSafety Review Runtime(ハードウェア検証済み環境・人間のアクセスを無効化)
  4. 04
    承認済みプロンプトでレビュー
    承認されたレビュアープロンプトと出力スキーマを使い、顧客コンテンツを露出させない形でレビュー
  5. 05
    限定的なシグナルのみ外部出力
    プレーンテキストで出るのは事前に定義された限定的な安全シグナルと承認された運用メタデータのみ。詳細な結果は暗号化してランタイムを出て、元の記録と同じ有効期限で顧客のクラウドストレージに保存
室谷室谷代表取締役
できることを整理すると、まずZDRを維持したまま、関連する複数のAPIリクエストを横断した安全レビューができる、ということです。従来のZDR対応の安全システムは各インタラクションを個別に評価していたので、複数回のやり取りを通じて初めて見えるリスクを検知しにくかった、と。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
公式ページのアーキテクチャ説明が分かりやすいので整理しましょう。フローは2つに分かれています。

1つが「APIリクエストと保持のフロー」、もう1つが「非同期の安全パイプライン」です。
室谷室谷代表取締役
まずAPIリクエストと保持のフローでは、プロンプトとモデル応答の組を1つのインタラクションとして、安全分類器からの参照、または承認されたサンプリングポリシーによって選択します。ここで公式ページは「参照はポリシー違反を確定するものではない」と明記しています。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
そのうえで、記録を暗号化して顧客のリージョナルなクラウドストレージに書き込む。OpenAIが持つのは運用メタデータとストレージ参照のインデックスだけで、コンテンツのコピーは持たない。

暗号化と保存は非同期で行われ、推論をブロックしない、と。
室谷室谷代表取締役
もう1つの非同期の安全パイプラインでは、顧客ストレージから暗号化された記録を取得して、復号できるかを確認する。復号できる唯一のOpenAIワークロードがSafety Review Runtimeで、これはハードウェア検証済みの計算環境で、人間のアクセスを無効化している、という設計です。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
レビューには承認されたレビュアープロンプトと出力スキーマが使われ、顧客コンテンツを露出させない形になっている。外に出るのは事前に定義された限定的な安全シグナルと承認された運用メタデータだけがプレーンテキストで、詳細な結果は暗号化してからランタイムを出て、元の記録と同じ有効期限で顧客のクラウドストレージに保存される、と。
室谷室谷代表取締役
この「プレーンテキストで出るのは限定的な安全シグナルと運用メタデータのみ」というのが、プライバシー設計の肝なんですよね。MYUUUでも顧客データを扱う案件で、どこまでベンダーに見せるかは毎回議論になりますから、この線引きは参考になります。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
講座でも受講生さんから「安全のためにデータを見せることと、秘密保持のどちらを取るのか」という質問がよく出るんですよ。PSPはその二択を、コンテンツを見せずにシグナルだけ返すという第三の道にしようとしている、と読めます。

ZDRとPrivate Safety Processingの関係・違い

ZDRとPrivate Safety Processing(PSP)の関係
ZDR
  • リクエスト処理後にOpenAIがプロンプトや応答を保持しないという約束
  • 対象のAPI顧客向けに提供
  • コンテンツはOpenAI職員がレビューできない
  • 明示的なオプトインがない限りモデル学習に使われない
  • 顧客コンテンツは顧客が管理するインフラに残る
  • OpenAIインフラに保存する場合も顧客管理の鍵で暗号化するオプションを開発中
PSP
  • ZDRを維持したまま横断レビューを可能にする仕組み
  • ZDRの代替ではなく拡張
  • ZDRの対象となる適格なAPI顧客が使う前提
  • 自動システムが潜在的な悪用を識別
  • 元のプロンプトや応答をOpenAI職員に露出させずに限定的な安全シグナルを返せる
  • PSPは顧客管理ストレージに暗号化して置き、OpenAI側は内容を持たない
室谷室谷代表取締役
ここが一番検索されている論点だと思うので、丁寧に整理したいんですけど、まずZDRは「リクエスト処理後にOpenAIがプロンプトや応答を保持しない」という約束です。対象のAPI顧客向けに提供され、コンテンツはOpenAI職員がレビューできず、明示的なオプトインがない限りモデル学習にも使われない、と。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
対してPSPは、そのZDRを維持したまま横断レビューを可能にする仕組み、という関係です。ZDRが「保持しない」という約束だとすれば、PSPは「保持しないままどう安全を担保するか」という実装側の答えですね。
室谷室谷代表取締役
公式ブログには興味深い記述があって、ZDR環境では顧客コンテンツは顧客が管理するインフラに残る、と。さらにOpenAIのインフラに保存するが顧客管理の鍵で暗号化するオプションも開発中だと書かれています。

両方の場合で、自動システムが潜在的な悪用を識別し、元のプロンプトや応答をOpenAI職員に露出させずに限定的な安全シグナルを返せる、と。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
つまりPSPはZDRの代替ではなく拡張で、ZDRの対象となる適格なAPI顧客が使う前提の仕組みなんですね。ZDRの適格性やエンドポイントごとの保持、例外についてはAPIデータコントロールのドキュメントを参照する形になっています。
室谷室谷代表取締役
ここは誤解されやすいので、記事としてもしっかり書いておきたいところです。「PSPを入れるとデータが保持される」のではなく「PSPは顧客管理ストレージに暗号化して置き、OpenAI側は内容を持たない」という方向性なんですよね。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
なお、ZDRでも法規制によりCSAMが疑われる画像は手動レビューと報告のために保持され続ける、という例外は従来通りだと公式ブログに明記されています。ここはPSPで変わる話ではないので、正確に伝えておきたいですね。
室谷室谷代表取締役
あと、ZDRやデータ保持の考え方についてはOpenAI Private Intelligenceとは?企業データを守る4つの柱とZDR・Private Inferenceでも整理しているので、あわせて読むと全体像がつかみやすいと思います。

顧客データはどう守られる?二重暗号化と人間がアクセスできないレビュー環境

室谷室谷代表取締役
ここがPSPの一番おいしいところで、公式ページは「3つの原則で作られている」と書いています。1つ目が顧客がコンテンツを管理する、2つ目が人間によるレビューを行わない、3つ目が安全目的に限った保持、です。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
順番に整理しましょう。まず顧客による管理。

顧客コンテンツは顧客管理のストレージに保存され、保護された安全記録を取得・復号するために必要な権限と、顧客管理のEnterprise Key Management(EKM)の認可を顧客が握る、と。
室谷室谷代表取締役
次に人間によるレビューなし。安全レビューが、OpenAI職員が保護された顧客コンテンツを読む新しい経路になってはいけない、という原則です。

暗号化されたコンテンツは、人間のアクセスを無効化した承認済みのハードウェア検証済み安全ランタイムで復号される、と。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
3つ目が安全目的に限った保持。顧客管理ストレージに保存されたコンテンツは承認された安全目的にのみ使われ、モデルの学習に使うことも、OpenAI内の他のグループやパートナーに提供することもできない、と明記されています。
室谷室谷代表取締役
暗号化の構造も具体的で、保存される各記録は二重に暗号化されます。内側がOpenAI管理のHPKE暗号化で、顧客コンテンツの復号を承認されたSafety Review Runtimeに限定する層。

外側が顧客管理のEKMによる層で、顧客が管理する鍵管理サービスを使う、と。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
ここは重要な注意点があって、公式ページは「EKMを有効にすると、OpenAIの内側の復号鍵だけでは保存された記録を復号できず、顧客管理の鍵の認可も必要になる」と書いています。つまりEKMを有効にすれば、顧客が認可を失効させることで保持された記録の復号を防げる。
室谷室谷代表取締役
ただし、そこは正確に伝えないといけないんですけど、認可の失効は記録の削除ではないし、完了した処理を巻き戻すものでもない、と公式ページに明記されています。ここを「失効させれば消える」と書くと誤りになります。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
記録にはTTL、つまり有効期限が設定されていて、ZDR with PSPでは30日で失効する形で顧客のリージョナルなクラウドストレージに暗号化して書き込まれます。顧客側は、PSPの記録を30日より早く削除しないようにストレージのライフサイクルルールを設定する責任がある、と。
室谷室谷代表取締役
顧客の責任範囲も公式ページに列挙されていて、PSPストレージの登録と検証、30日以上の暗号化記録の保持、ストレージと鍵アクセスの維持、設定問題の修復、安全上の懸念に関する通知への対応、の5つです。運用側の仕事がちゃんと定義されているのは実務的でありがたいですよね。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
ストレージバケットはPSPを有効にしたプロジェクトとデータレジデンシーのロケーションごとに、OpenAIの管理APIを通じて登録・検証する必要があります。EKMの鍵を持つKMSは、設定したストレージとは別のリージョンに置くこともできる、と書かれています。
室谷室谷代表取締役
ちなみにEKMを有効にすることを公式ページは推奨しています。追加の制御が得られるからですね。

このあたりの設計思想は、APIの基本的な使い方を押さえておくと理解しやすいので、OpenAI APIの使い方|APIキー取得から料金・レート制限までも参考になると思います。

Private Safety Processingの使い方・始め方——クラウドストレージ接続と提供スケジュール

室谷室谷代表取締役
使い方の入り口は、公式ページの「Set Up and Verify Storage」と、スレッドで案内されている「クラウドストレージを接続する」という流れです。PSPを有効にしたプロジェクトとデータレジデンシーのロケーションごとに、管理APIでストレージバケットを登録・検証し、公開されたガイダンスに従ってPSPサービス用のバケットアクセスを設定する、と。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
提供スケジュールも整理しておきましょう。2026年8月19日にプレビューを発表、9月22日からAPI顧客向けに提供を開始し、アクセスは段階的に拡大する、という流れです。

公式ブログの9月22日付の更新でも「フェーズを分けて拡大していく」と書かれています。
室谷室谷代表取締役
8月の時点では早期顧客とテスト中で、9月にテクニカルホワイトペーパーを共有する予定だと案内されていました。実際に9月22日の更新で developer guide が示されているので、詳細はそちらを見る形ですね。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
対象モデルや適格性については、公式ページがAPIデータコントロールのドキュメントを参照する形になっていて、PSPのページ単体では対象モデルの一覧までは示されていません。現時点で「このモデルなら必ず使える」と断定できる材料は、公式の一次情報では確認できません。
室谷室谷代表取締役
なので記事としても「ZDRの対象となる適格なAPI顧客向け」という範囲で書き、個別のモデル名の断定は避けるのが正解ですね。ZDRの適格性とエンドポイントごとの保持、例外はAPIデータコントロール側で確認する、という案内が公式の立場です。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
料金についても、今回の公式ページとブログにはPSP自体の価格の記載は見当たりません。現時点では明らかにされていない、と書くのが誠実です。
室谷室谷代表取締役
あと、APIの利用全般の前提を確認したい人はChatGPT PlusとAPIの違いとは?料金・キー取得・使い分けを徹底解説あたりが入り口として分かりやすいです。PSPはAPI顧客向けの話なので、ChatGPTのプランとは別の文脈だという点も整理しておきたいですね。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
トラブルシューティングで解決しないストレージや検証の問題は、OpenAIサポートに連絡する、という案内で公式ページは締められています。運用フローとして、通知を受けたら設定を直す、安全上の懸念の通知には対応する、というところまで含めて顧客責任なんですね。

従来の安全システムと何が変わる?関連インタラクション横断検知の意義

室谷室谷代表取締役
従来との違いを一言でいうと、個別評価から横断検知への移行です。公式ブログは、既存のZDR互換の安全システムは各インタラクションを個別に評価していたので、複数回のやり取りを通じて初めて見えるリスクを検知しにくかった、と明言しています。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
そのうえでPSPは、その保護を関連するインタラクションにまたがって拡張し、OpenAI職員が保持された顧客コンテンツにアクセスできないまま、自動システムがパターンを識別できるようにする、と。ここが「単にログを取る」話とは違う点です。
室谷室谷代表取締役
リスクが特定されたときの流れも決まっていて、OpenAIは既存の安全システムと同様に、関与する活動の種類を示す狭く定義されたシグナルを受け取る、と。そのシグナルを使って執行が必要かどうかを判断する。

ただし、フラグが立った場合でもOpenAI職員が顧客コンテンツにアクセスすることはない、と明記されています。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
顧客側は自分のシステムにある情報を使ってアラートや執行判断を調査できる。異議を唱えたい、正当な活動だと説明したい、確認された悪用の調査に協力したい、という場合は、顧客が選んで関連情報をOpenAIと共有できる、という設計です。
室谷室谷代表取締役
これ、よくできていて、共有するかどうかの判断を顧客側に残しているんですよね。安全のために全部見せるか、何も見せないかの二択ではなく、必要なときに必要な分だけ出す、というグラデーションを作っている。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
教育の現場でも、学習ログをどこまで共有するかは常に議論になります。受講生さんのコードやプロンプトを見せることで指導の質は上がるけれど、そのためには信頼の設計が要る。

PSPはその信頼の設計を、暗号化とランタイムの技術で担保しようとしているわけです。
室谷室谷代表取締役
ただ、限界もちゃんと書いておきたいです。PSPはプレビュー段階で、アクセスは段階的に拡大中です。

そして、CSAMが疑われる画像は法規制によりZDRでも手動レビューのために保持される点は従来通り。あと、EKMの認可失効は復号を防ぐが削除ではない、という点も運用上の注意になります。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
コンプライアンス上のメリットとしては、コンテンツをベンダーに保持させずに安全監視を続けられる、保持期間が30日のTTLで明確、顧客管理の鍵で復号を制御できる、人間のアクセスを無効化したランタイムでレビューする、といった点が公式資料から読み取れます。リスクとしては、顧客側のストレージ設定や鍵管理の運用責任が発生する点ですね。
室谷室谷代表取締役
そういう意味では、PSPは「導入すれば終わり」ではなく、顧客側の運用体制とセットで初めて成立する仕組みです。MYUUUでもクライアントのクラウド環境に依存する案件は、誰が鍵を持つか、誰がライフサイクルルールを管理するかを最初に決めるようにしています。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
そこはまさに、講座で何度も言っている「技術だけでなく運用設計まで含めて導入」という話と同じ構造ですね。

よくある質問

室谷室谷代表取締役
ここからは、よく聞かれる点を整理していきます。まず、PSPとZDRの関係はどう理解すればいいか。

PSPはZDRを置き換えるものではなく、ZDRを維持したまま横断的な安全レビューを可能にする拡張です。ZDRの適格性や例外はAPIデータコントロール側のドキュメントで確認する形になっています。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
次に、PSPを使うとOpenAIにプロンプトが見られるのか。公式の説明では、顧客コンテンツは顧客管理のストレージに暗号化して保存され、復号できるのは人間のアクセスを無効化したハードウェア検証済みのSafety Review Runtimeだけ。

プレーンテキストで外に出るのは限定的な安全シグナルと運用メタデータのみ、とされています。
室谷室谷代表取締役
データはいつまで保持されるのか。ZDR with PSPでは記録は30日のTTLで顧客のリージョナルなクラウドストレージに書き込まれ、顧客は30日より早く削除しないようにライフサイクルルールを設定する責任がある、と公式ページに書かれています。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
EKMを失効させればデータは消えるのか。ここは誤解が多いところで、公式ページは「認可を失効させると保持された記録の復号は防げるが、削除されるわけではなく、完了した処理を巻き戻すものでもない」と明記しています。

削除とは別の制御だと理解してください。
室谷室谷代表取締役
いつから使えるのか。2026年8月19日にプレビューが発表され、9月22日からAPI顧客向けに段階的に提供が始まっています。

アクセスはフェーズを分けて拡大中なので、自分のプロジェクトで使えるかは公式の案内を確認する必要があります。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
対象モデルは何か。PSPの公式ページでは対象モデルの一覧までは示されておらず、APIデータコントロールのドキュメントを参照する形になっています。

現時点で特定のモデル名を断定できる材料は、公式の一次情報では確認できません。
室谷室谷代表取締役
料金はかかるのか。今回の公式ページとブログにはPSP自体の価格の記載が見当たらず、現時点では明らかにされていません。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
顧客側で必要な作業は何か。PSPストレージの登録と検証、30日以上の暗号化記録の保持、ストレージと鍵アクセスの維持、設定問題の修復、安全上の懸念に関する通知への対応、の5つが公式ページに挙げられています。
室谷室谷代表取締役
CSAMが疑われる画像はどうなるのか。これは法規制により、ZDRの環境でも手動レビューと報告のために保持され続ける、と公式ブログに明記されています。

PSPによって変わる部分ではありません。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
最後に、PSPは何を解決するのか。単発では見えないリスク、たとえば繰り返しの試行やアカウント間の連携、エージェントタスク途中での意図逸脱といったパターンを、コンテンツをOpenAIに保持させずに検知できるようにする、というのが今回の発表の核心です。
室谷室谷代表取締役
フロンティアモデルが賢くなるほど、安全監視とデータ保護の両立は避けて通れない論点になります。PSPがどこまで実運用で回るか、引き続きウォッチしていきたいですね。

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