Copilot Fusion(コパイロット・フュージョン)は、GitHubが2026年10月28日(現地時間)に発表したGitHub Copilot向けの実行時モデルルーター兼オーケストレーターで、タスクごとにAnthropicとOpenAIのモデルを選び、組み合わせて処理します。新しいAIモデルそのものではありません。
室谷 代表取締役 Copilot Fusionは、GitHubが2026年10月28日に発表したGitHub Copilot向けの仕組みで、タスクごとに複数のモデルを選んで組み合わせる実行時のオーケストレーターなんですよね。モデルではなく「モデルの編成」を売りにしているのが面白いところで・・・。
テキトー教師 DotAI 認定講師 そうなんですよ。しかも同日にArtificial Analysisが第三者ベンチマークを出していて、そこが今回のニュースの読みどころなんです。 単に「新機能が出ました」じゃない話なんですよ。
室谷 代表取締役 発表の主語はあくまでGitHubで、評価を出したのはArtificial Analysisですね。ここは混ぜないほうがいい。
テキトー教師 DotAI 認定講師 そこは受講生さんにもよく言うんですけど、発表元と評価元は分けて読まないと、後で数字の意味がわからなくなりますからね。
Copilot Fusionの仕組みと特徴
正体はルーター兼オーケストレーター
公式ドキュメントでは「インテリジェントなランタイムモデルルーター兼オーケストレーター」と定義。タスクに対してモデルと実行パターンを選び、最終的に1つの応答を返す層
選ぶのはモデルではなく仕組み
モデルピッカーでFusionを選ぶとき、特定のモデルではなく実行時にモデルをルーティングする「仕組み」を選んでいる。ここが最も誤解されやすい点
対象はAnthropicとOpenAIのモデル群
Artificial AnalysisのスレッドではClaude Opus 5.5、Claude Sonnet 5.5、GPT-6 Astra、GPT-6 Solが挙がる。実際に使われるモデルはリクエストごと、組織のポリシーによって変わりうる
リアルタイムの健全性・可用性も考慮
モデルが混んでいる等のシステム健全性や可用性も判断材料に入る
キャッシュ境界でルーティング
自然なキャッシュ境界と、会話の複雑さが大きく変わるところでルーティング。品質が上がらないのにキャッシュ関連コストが増えるのを避ける
狙いはモデル選択の負担をなくすこと
従来は開発者がタスクごとにモデルを選び途中で切り替える必要があった。GitHub CPOのMario Rodriguez氏は「ユーザーがモデルのことを常に考え続ける必要がない」ようにする趣旨を述べている
室谷 代表取締役 公式ドキュメントを読むと、Copilot Fusionは「インテリジェントなランタイムモデルルーター兼オーケストレーター」と定義されていて、タスクに対してモデルと実行パターンを選び、最終的に1つの応答を返す、と。要は裏で何が起きているかをユーザーに見せずに、最適な組み合わせを決めてくれる層なんですよね。
テキトー教師 DotAI 認定講師 モデルピッカーでFusionを選ぶとき、特定のモデルを選んでいるわけではないんですよ。実行時にモデルをルーティングする「仕組み」を選んでいる。 ここが今回いちばん誤解されやすいポイントなんです。
室谷 代表取締役 対象になるモデルはAnthropicとOpenAIのモデル群で、Artificial AnalysisのスレッドではClaude Opus 5.5、Claude Sonnet 5.5、GPT-6 Astra、GPT-6 Solが挙がっています。どのモデルが実際に使われるかはリクエストごと、そして組織が設定するポリシーによって変わりうると。
テキトー教師 DotAI 認定講師 さらに面白いのが、リアルタイムのシステム健全性や可用性も考慮するという点です。モデルが混んでいるとか、そういう状況も判断材料に入る。 ルーティングは自然なキャッシュ境界と、会話の複雑さが大きく変わるところで行い、品質が上がらないのにキャッシュ関連のコストが増えるのを避ける、とドキュメントに書かれています。
室谷 代表取締役 キャッシュ境界で切り替えるというのは実装者としてはかなり効く話で・・・。プロンプトキャッシュが効いている途中でモデルを変えると、その分のコストが無駄になりやすいんですよね。 そこを意識してルーティングしているのは、コストを本気で見ている証拠だと思います。
テキトー教師 DotAI 認定講師 従来は開発者がタスクごとにモデルを選び、途中で切り替える必要がありました。GitHubはこの選択の負担をなくすことを狙っていて、CPOのMario Rodriguez氏は「ユーザーがモデルのことを常に考え続ける必要がない」ようにする趣旨を述べています。
室谷 代表取締役 モデル名を覚えて、タスクごとに切り替えて、みたいな運用をしていたチームほど、この思想は刺さるはずです。MYUUUでも「どのモデルで書くか」を毎回考えるのは無駄だなと感じていたので、方向性としては納得なんですよね。
Copilot Fusionの3つの実行パターン
効率的なモデルが下書き 判定役が下書きを検査 受け入れるか、より強いモデルへエスカレーションするかを決める 安いモデルで下書きし、ダメなら強いモデルに上げるコスト意識の設計
室谷 代表取締役 公式ドキュメントには3つの実行パターンが明記されています。整理するとこうです。
Single : 1つのモデルがタスクを完結させる
Cascade : 効率的なモデルが下書きし、判定役がその下書きを検査して、受け入れるか、より強いモデルへエスカレーションするかを決める
Critique : 1つのモデルが下書きし、複数のモデルが並行して独立に批評し、そのフィードバックを集約して元のモデルが修正する
テキトー教師 DotAI 認定講師 この3つを使い分けるというより、Copilot Fusionがプロンプトごとに必要なパターンを選ぶんですよ。同じセッションの中でも、最初のプロンプトがSingleで、続くプロンプトがCritiqueになることもある。 パターン選択自体は軽い処理で、レイテンシへの影響は最小限だとドキュメントに書かれています。
室谷 代表取締役 能力シグナルとして推論・コード生成・デバッグ・ツール利用を見て、選んだ推論努力レベルで品質基準を満たす中で最も効率的なパターンを選ぶ、と。Cascadeは安いモデルで下書きして、ダメなら強いモデルに上げるという、コストを意識した設計ですね。
テキトー教師 DotAI 認定講師 Critiqueは「レビュー工程に強い知性を入れる」という考え方なんです。すべての工程に最も高いモデルを割り当てるのではなく、下書きと批評を分ける。 Rodriguez氏も、最も高価なモデルを全工程に置くわけではないという趣旨の説明をしています。
室谷 代表取締役 これは人間の開発チームの分業に近いんですよね。書く人と、レビューする人を分ける。 それをモデルでやっているだけ。発想としては素直で、だからこそ効くんだと思います。
テキトー教師 DotAI 認定講師 講座でも「1つのモデルに全部やらせる設計から、役割を分ける設計へ」という話はよくするんですけど、それが製品の標準機能として入ってきた形ですね。
Copilot Fusionの使い方
01 モデルピッカーを開く
Copilotアプリのモデルピッカーのダイアログを開く
02 Fusionのスイッチをオン
特定モデルを使いたい場合はオフにして一覧から選択
03 努力レベルを選ぶ
Fusion Standard / Fusion High / Fusion Max の3段階
04 応答にホバーして確認
使用モデルを情報アイコンで確認。複数モデル時はメインエージェントのモデルを表示
室谷 代表取締役 使い方はかなりシンプルで、CopilotアプリのモデルピッカーのダイアログでCopilot Fusionのスイッチをオンにして、努力レベルを選ぶだけなんですよね。
テキトー教師 DotAI 認定講師 努力レベルは3段階です。整理するとこうです。
Fusion Standard : 日常的なコーディング向けに、汎用性の高いモデルを優先する
Fusion High : 難しいタスクや深い推論向けに、能力の高いモデルを優先する
Fusion Max : 最も demanding なタスクや複雑な推論向けに、最も能力の高いモデルを優先する
室谷 代表取締役 特定のモデルを使いたいときは、逆にFusionのスイッチをオフにして、一覧からモデルを選ぶ。従来の使い方も残っているわけです。 オンとオフで「仕組みを選ぶ」か「モデルを選ぶ」かが切り替わる。UIとしてよくできているなと。
テキトー教師 DotAI 認定講師 モデルの選択はセッションの途中でも変えられて、Copilotがアイドル状態なら即時、そうでなければ現在のターンが終わったタイミングで反映される、とドキュメントにあります。選んだモデルは以降のセッションのデフォルトにもなる。
室谷 代表取締役 ちなみに、どのモデルが使われたかは応答にホバーすると情報アイコンが出て確認できると。複数モデルが使われた場合は、サブエージェントではなくメインのエージェントが使ったモデルが表示される、という仕様です。
テキトー教師 DotAI 認定講師 ここは地味に大事で、Fusionは「何が起きたか見えにくい」という批判も出やすいところなんですよ。だからこそ、使われたモデルを後から確認できる導線が用意されている。
室谷 代表取締役 既存のCopilotの使い方に慣れている人ほど、導入のハードルは低いと思います。設定をゴリゴリ変えるというより、スイッチを入れてレベルを選ぶだけなので。 Copilot全体の機能比較は ChatGPT vs Copilot 徹底比較 でも整理しているので、あわせて読むと位置づけが掴みやすいです。
室谷 代表取締役 提供範囲は公式ドキュメントに明記されていて、Copilot FusionはすべてのGitHub Copilotプランで利用可能とされています。
テキトー教師 DotAI 認定講師 料金は、リクエストを完了するために実際に使われた下位モデルに基づくトークン課金です。Artificial Analysisのスレッドにも「Token costs are charged based on the underlying models used to complete a request」とあります。 つまりFusionという機能自体に固定の追加料金があるという書き方ではなく、裏で動いたモデルの分を払う構造なんですよね。
室谷 代表取締役 ここは誤解されやすいので丁寧に言っておきたいんですけど、Artificial Analysisが出しているタスクあたりのコストは、あくまでトークン単位のAPI課金を積み上げたベンチマーク上の数字です。実際のユーザーはサブスクリプションプラン経由で使うことが多いと、Artificial Analysisのページにも注記があります。 だから「Fusionにすると必ず半額になる」という意味ではないんですよね。
テキトー教師 DotAI 認定講師 そうなんですよ。ベンチマークのコストは「ペイ・パー・トークンのAPIコスト」であって、コンシューマープランの価格でも、本番運用の総コストでもない。 インフラやエンジニアリング、監督のコストは含まれていないと明記されています。
室谷 代表取締役 日本からの利用可否について、今回参照した公式ドキュメントの中にFusion固有の地域制限の記載は見当たりませんでした。全Copilotプランで利用可能という記載以上のことは、現時点では明らかにされていません。
テキトー教師 DotAI 認定講師 プランごとの細かい条件は、契約しているプランや組織の設定によって変わる可能性があるので、そこは公式ドキュメントで確認するのが確実ですね。
室谷 代表取締役 ここが今回の核心です。Artificial AnalysisはCoding Agent Index v2.0で、GitHub Copilot CLI上のFusionのMax設定を測定しました。 総合スコアは60で、Claude CodeのOpus 5.5 Maxが約62。つまり2点差なんですよね。
テキトー教師 DotAI 認定講師 コストはタスクあたり5.59ドル、Claude CodeのOpus 5.5が11.42ドル。約半額です。 さらにトークン使用量はタスクあたり720万トークンで、Opus 5.5の約半分、Devin Fusion(Opus 5.5 Max + GPT-6 Luna High)と比べても30%少ない。
室谷 代表取締役 この「トークンも半分」というのがポイントで・・・。安いモデルに切り替えたから安くなっただけではなく、そもそもモデルにやらせる仕事量が減っている。 Artificial Analysisも、コスト削減の少なくとも一部は「モデルの仕事量が少ないこと」に由来する可能性を示唆しています。
テキトー教師 DotAI 認定講師 ただ、スコアは均一ではありません。整理するとこうです。
Terminal-Bench 4.0 : スコア71で首位
FrontierCode : スコア51で3位(Claude CodeのOpus 5.5が56、Devin Fusionが54)
SWE-Atlas-QnA-AA : スコア57で、CodexのGPT-6 AstraとAntigravity CLIのGemini 4 Argonの間
室谷 代表取締役 総合では2点差でも、リポジトリ変更系のFrontierCodeでは5点差をつけられている。つまり「どのタスクでも互角」ではなく、ターミナル作業では強いが、リポジトリを読んで答える系はやや弱い、というキャラクターなんですよね。
テキトー教師 DotAI 認定講師 インデックスは3つのベンチマークを等重みで平均した合成スコアなので、総合が近いからといって中身まで同じではない。Artificial Analysis自身も、似たスコアの2つのエージェントでも得意分野は違いうると注意を促しています。
室谷 代表取締役 あと、GitHubはFusion Maxがベンチマークタスクを約40%短い時間で完了したとも述べていますが、これはGitHub側の主張で、Artificial Analysisがその完了時間のデータを報告しているわけではない、とVentureBeatは整理しています。
テキトー教師 DotAI 認定講師 さらにMicrosoft CEOのSatya Nadella氏が語った「最大77%削減」という数字も、別の社内評価であって、Artificial Analysisの測定値ではない。ここを混ぜると記事の信頼性が落ちるので、受講生さんにも数字の出どころを必ず確認するように伝えています。
室谷 代表取締役 第三者評価で裏が取れているのは、性能・トークン使用量・コストの3つ。時間短縮と77%削減はGitHub側の主張として分けて読む。 これが正しい読み方ですね。
室谷 代表取締役 GitHubは以前の研究プレビュー「Project HydraFusion」と、自動モデル選択機能を統合してFusionとした、と説明しています。つまり突然出てきた新発明ではなく、社内で別々に育てていたものを1つにまとめた、という経緯なんですよね。
テキトー教師 DotAI 認定講師 従来の手動モデル選択との違いは明確です。これまでは開発者がタスクごとにモデルを選び、必要なら途中で切り替える。 Fusionでは、モデルピッカーで仕組みを選び、あとは実行時に任せる。この差は、チームで開発するときに効いてきます。
室谷 代表取締役 チームだと「この人はOpus、この人はSonnet」みたいにバラつくんですよね。それがFusionなら、同じ努力レベルを選んでおけば、タスクに応じた編成は仕組み側がやる。 属人化しにくくなるのは大きいと思います。
テキトー教師 DotAI 認定講師 自動モデル選択機能との関係も、統合されたという説明で整理できます。別々の機能として存在していたものが、1つのモードにまとまった。 だからユーザーから見ると「モデル一覧の中の1つ」ではなく「スイッチで切り替えるモード」として見えるようになったわけです。
テキトー教師 DotAI 認定講師 あと、Claude Code側のモデルの違いを知りたい方は Claude Code比較完全ガイド が参考になります。Fusionが編成する側のモデルの特徴を押さえておくと、なぜこの組み合わせなのかが見えてきますからね。
室谷 代表取締役 まとめると、Fusionは「モデルを賢くする」話ではなく「モデルの使い方を賢くする」話なんですよね。モデルの性能競争が続く中で、編成でコストと品質のバランスを取るという発想は、これから他のツールにも広がっていくんじゃないかと思います。
テキトー教師 DotAI 認定講師 現場としては、まずFusion Standardで日常作業を回して、難しいタスクだけHighやMaxに上げる、という使い分けが現実的ですね。どのモデルが使われたかは応答から確認できるので、チームで運用しながら調整していくのがよさそうです。
Q. Copilot Fusionは新しいAIモデルですか?
A. いいえ。GitHubの公式ドキュメントでは、Copilot Fusionはインテリジェントなランタイムモデルルーター兼オーケストレーターと定義されています。モデルピッカーでFusionを選ぶことは、特定のモデルではなく、実行時にモデルをルーティングする仕組みを選ぶことになります。
Q. どのモデルが使われるのですか?
A. AnthropicとOpenAIのモデル群が対象で、Artificial AnalysisのスレッドではClaude Opus 5.5、Claude Sonnet 5.5、GPT-6 Astra、GPT-6 Solが挙げられています。実際に使われるモデルはリクエストごと、および組織のポリシーによって変わりうるとされています。
Q. 料金はどうなりますか?
A. リクエストを完了するために実際に使われた下位モデルに基づくトークン課金です。Artificial Analysisが示すタスクあたりのコストはトークン単位のAPI課金を積み上げたベンチマーク上の数字で、サブスクリプションプラン経由の利用や本番運用の総コストとは異なると注記されています。
Q. どのプランで使えますか?
A. 公式ドキュメントでは、Copilot FusionはすべてのGitHub Copilotプランで利用可能とされています。
Q. 日本から使えますか?
A. 今回参照した公式ドキュメントの中に、Fusion固有の地域制限の記載は見当たりませんでした。全Copilotプランで利用可能という記載以上の提供範囲は、現時点では明らかにされていません。
Q. 従来の自動モデル選択とは何が違うのですか?
A. GitHubは、以前の研究プレビュー「Project HydraFusion」と自動モデル選択機能を統合してFusionとしたと説明しています。ユーザーから見ると、モデル一覧から選ぶのではなく、スイッチで切り替えるモードとして提示されている点が従来と異なります。
Q. ベンチマークのスコアはどう読めばいいですか?
A. Artificial AnalysisのCoding Agent Index v2.0は、FrontierCode v1.1、Terminal-Bench 4.0、SWE-Atlas-QnA-AAの3つを等重みで平均した合成スコアです。Fusion Maxは総合60でClaude CodeのOpus 5.5 Maxと2点差ですが、FrontierCodeでは51で3位と、ベンチマークごとに強弱があります。総合スコアだけで判断せず、内訳とあわせて読む必要があります。