Difyの「IP Access Control」は、Difyが2026年10月30日に発表したDify Cloud向けのアクセス制御機能で、アプリへのリクエストを許可したIPアドレスや範囲からのものだけに限定できます。内部利用のつもりで作ったAIアプリのリンクが共有されても、信頼できるネットワークの外からは開けなくなる、というのが売りです。
室谷代表取締役DifyがIP Access Controlを出してきましたね。地味な機能名ですけど、企業でDifyを運用している人にはかなり刺さる話なんですよ。
テキトー教師DotAI 認定講師そうなんですよね。AIアプリって最初はチームのプロジェクトだったのが、気づくと全社の日常業務に入り込んでくる。
そこで必ず出てくるのが「特定のIPアドレスにアクセスを制限できるか」という中央ITからの問いなんですよ。
室谷代表取締役まさに。WebアプリのURLって共有できちゃうので、内部用のつもりが組織外の人にリンクが届く可能性がある。
境界を設定する手段がなかったわけですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師Difyの公式ブログでも、アプリが内部利用目的であってもチームが境界を設定できなければ「どこからでもリクエストが来うる」状態だと説明されています。今回そこにネットワークレベルの制限が入った、という整理ですね。
まとめ
Dify IP Access Controlの基本情報と設計
- 発表元はDify、日付は2026年10月30日
- 対象はDify CloudのProfessionalプランとTeamプラン
- リクエストの発信元パブリックIPアドレスを確認し、許可リストにあるIP・範囲のみ通す
- IPv4・IPv6の個別指定に加え、CIDR表記の範囲指定に対応
- 「IPポリシー」単位で管理し、ワークスペース内の複数アプリに同じポリシーを適用可能
- IPアドレス変更時はポリシーを1回更新すれば済むと公式ブログに記載
- セルフホスト版やSandbox(無料)プランへの提供は公式発表資料に言及なし
室谷代表取締役まず基本情報を揃えておきましょう。発表したのはDifyで、日付は2026年10月30日。
対象はDify CloudのProfessionalプランとTeamプランです。
テキトー教師DotAI 認定講師仕組みとしてはシンプルで、リクエストの発信元パブリックIPアドレスを見て、許可リストに載っているIP・範囲からのリクエストだけを通す。IPv4とIPv6の個別指定に加えて、CIDR表記の範囲指定にも対応しています。
室谷代表取締役ここで大事なのは「IPポリシー」という単位で管理する設計なんですよね。許可するIPや範囲をまとめた再利用可能な設定で、ワークスペース内の複数アプリに同じポリシーを当てられる。
テキトー教師DotAI 認定講師そこが運用の肝です。ITがチームや用途ごとにポリシーを命名して、関連するアプリに適用する。
IPアドレスが変わったときはポリシーを1回更新すれば済む、と公式ブログに書かれています。
室谷代表取締役アプリごとにバラバラにIPを書いていくと、変更時に漏れが出るんですよ。ポリシーを共通化できるのは実務的にありがたい設計だと思います。
テキトー教師DotAI 認定講師なお、この機能はDify Cloud向けで、セルフホスト版やSandbox(無料)プランへの提供については公式の発表資料に言及がありません。現時点では明らかにされていない、という扱いになります。
Dify IP Access Controlでできること
再利用可能なIP許可リストの作成
許可リストを作成して再利用できる
アクセスポイント単位の保護
アプリ全体を一律に塞ぐのではなく、接続口ごとに制限を選べる
アクセスポイントの例
Webページ、サービスAPI、MCPサーバー、Webhookなどのトリガー
使い方に応じた設定
人とシステムが実際にどう使っているかを反映して接続口ごとに判断できる
再公開なしで反映
ポリシーを編集すると利用中の全アプリに再公開なしで反映される
室谷代表取締役機能を分解すると、大きく2つなんですよね。1つは再利用可能なIP許可リストの作成、もう1つはアプリのアクセスポイント単位での保護です。
テキトー教師DotAI 認定講師アクセスポイントというのは、Difyアプリが外部に公開される接続口のことです。公式ブログではWebページ、サービスAPI、MCPサーバー、Webhookなどのトリガーが例示されています。
室谷代表取締役ここが面白いところで、アプリ全体を一律で塞ぐんじゃなくて、接続口ごとに選べるんですよ。
テキトー教師DotAI 認定講師たとえば内部システムからWebhookでデータを受け取るアプリなら、Webhookはそのシステムのネットワークからのリクエストだけに制限する。従業員がブラウザで使うWebページがあるなら、その入口も保護するかどうかを別途判断できる。
室谷代表取締役人の使い方とシステムの使い方が違うアプリって多いじゃないですか。そこで「どっちも同じ制限」にすると現場が回らなくなるんですよね。
接続口ごとに選べるのは現実的です。
テキトー教師DotAI 認定講師公式ブログの表現を借りれば、アプリごとに「人とシステムが実際にどう使っているか」を反映した設定ができる、ということですね。
室谷代表取締役あと見逃せないのが、ポリシーを編集すると利用中の全アプリに再公開なしで反映される点です。これ、地味に大きいですよ。
テキトー教師DotAI 認定講師アプリを再公開しないと設定が反映されない、となると運用が回りませんからね。そこは設計として押さえておきたいところです。
Dify IP Access Control 設定手順(ポリシー作成〜適用)
- 01
IPポリシーを作成
Settings > IP Policiesで「Create an IP policy」(既存があれば「Add」)
- 02
NameとAllowlistを入力
名前を入力し、IPv4/IPv6の個別アドレスまたはCIDR範囲をAllowlistに追加
- 03
- 04
Access Pointタブを開く
Studioのアプリ、またはAgentsのAgentを開き「Access Point」タブへ
- 05
Access Controlでポリシーを選択
右上のAccess Controlを開き、IP Policyで使うポリシーを選択
- 06
保護対象を指定して保存
Apply toで保護したいアクセスポイントをオンにして「Save」
- 07
両側から動作確認
許可されたネットワークからと許可範囲外から、選択したアクセスポイントを実際にテスト
室谷代表取締役ここからは実際の手順です。公式ドキュメントに沿って整理すると、まずワークスペースのSettings > IP Policiesでポリシーを管理します。
テキトー教師DotAI 認定講師新規作成は「Create an IP policy」、すでにポリシーがあるワークスペースなら「Add」ですね。名前を入力して、Allowlistに許可したいアドレスを追加していきます。
室谷代表取締役許可リストの入れ方は2通りあって、今使っているネットワークを許可するなら現在のIPアドレスの横にある「Add it」をクリック。もう1つは、ネットワークやシステムの管理者に、アクセスが必要なネットワークやサーバーのパブリックIPアドレスを聞いて入力する。
テキトー教師DotAI 認定講師入力できるのはIPv4またはIPv6の個別アドレス、あるいはCIDR表記の範囲です。範囲を追加すると、その範囲内のすべてのIPアドレスからのリクエストが許可されます。
室谷代表取締役ここでCIDRの書き方を間違えると、意図より広く開けちゃうので注意なんですよね。範囲指定は便利ですけど、何が含まれるかは理解してから入れたほうがいいです。
テキトー教師DotAI 認定講師作成後、アプリのAccess Control設定でそのポリシーを適用する流れです。手順を整理するとこうです。
- Settings > IP Policiesで「Create an IP policy」(既存があれば「Add」)
- Nameを入力し、AllowlistにIPv4/IPv6の個別アドレスまたはCIDR範囲を追加
- 「Create」でポリシーを作成
- Studioのアプリ、またはAgentsのAgentを開き「Access Point」タブへ
- 右上のAccess Controlを開き、IP Policyで使うポリシーを選択
- Apply toで保護したいアクセスポイントをオンにして「Save」
室谷代表取締役適用後の確認方法も公式ドキュメントに書かれていて、許可されたネットワークからと、許可範囲外から、選択したアクセスポイントを実際にテストするように案内されています。
テキトー教師DotAI 認定講師設定したら終わりじゃなくて、両側から試す。地味ですけど、これをやらないと「実は効いていなかった」が起きますからね。
室谷代表取締役ポリシーや保護対象を変えたいときは、Access Controlで「Edit」を開いてIP PolicyまたはApply toの選択を更新して「Save」。この保存操作は、一時停止中のAccess Controlを再び有効にする効果もあるとドキュメントに記載されています。
テキトー教師DotAI 認定講師ポリシーの編集はIP Policiesで対象を選び、Allowlistを更新して「Save」。削除はポリシーの「…」メニューからDeleteを選んで確認する流れです。
室谷代表取締役ただし削除は恒久的で、そのポリシーを使っている全アプリからIP保護が外れると明記されています。これは慎重にやらないといけませんね。
室谷代表取締役ここは明確に押さえておきたいところです。IP Access Controlが使えるのはProfessionalプランとTeamプラン。
Sandbox(無料)プランは対象外です。
テキトー教師DotAI 認定講師権限も分かれています。IPポリシーの作成・編集・削除ができるのはワークスペースのオーナーと管理者のみ。
室谷代表取締役じゃあ現場のエディターは何もできないのかというと、そうじゃないんですよね。アプリのアクセスポイントを管理する権限を持つエディターは、既存のポリシーを使ってそのアプリのAccess Controlを設定できる、とドキュメントにあります。
テキトー教師DotAI 認定講師ポリシーそのものの定義はオーナー・管理者が握り、適用はアプリ側の権限者に任せる、という役割分担ですね。中央ITが許可リストを管理し、現場がアプリごとに適用する、という形が想定できそうです。
室谷代表取締役料金面も見ておくと、Dify CloudのProfessionalは月額59ドル、Teamは月額159ドル(いずれもワークスペース単位、年払いで割引あり、税別)と公式の料金ページに記載されています。
テキトー教師DotAI 認定講師なおEnterpriseには、それとは別にSSOや高度なセキュリティ・統制が列挙されています。IP Access ControlとEnterprise機能の関係については、今回の発表資料に詳しい説明がないので、現時点では明らかにされていません。
室谷代表取締役あと、ProfessionalまたはTeamのサブスクリプションが無効になるとIP保護も停止するけど、設定は保持される、という挙動も公式ドキュメントに書かれています。プラン変更の予定があるチームは覚えておいたほうがいいです。
室谷代表取締役運用で効いてくるのが、Access Pointページでの可視性なんですよ。IPアクセス制御がオンかどうか、いくつのアクセスポイントをカバーしているかが一覧で見える。
テキトー教師DotAI 認定講師公式ブログでは、ITレビュー担当が「以前に誰が何を設定したか」の記録に頼らずに、WebページとWebhookの両方が保護されているかを確認できる、という利点が挙げられています。
室谷代表取締役これ、監査の現場ではかなり大きいですよ。設定した本人しか分からない状態だと、レビューのたびに確認のやり取りが発生するんですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師もう1つ重要なのが「PAUSE」の挙動です。すでに設定済みのワークフローでAccess Controlを一時的にオフにすると、ステータスがPAUSEに変わる。
室谷代表取締役ポリシーと選択したアクセスポイントは保存されたままで、保護をオンに戻せばそのまま使える。ただし一時停止中はIP制限が適用されない、と。
テキトー教師DotAI 認定講師ここは誤解しやすいところです。「オフにしたけど設定は残っているから大丈夫」ではなく、その間は実際に制限が効いていない。
一時停止は本当に一時的な操作だと考えたほうがいいですね。
室谷代表取締役トラブル対応の導線も用意されていて、許可されていないネットワークから保護されたアプリページを開くと、アクセスできない旨のメッセージと自分の現在のIPアドレスが表示されるんですよ。
テキトー教師DotAI 認定講師利用者がそのIPアドレスを管理者に共有すれば、調査の取っ掛かりになる。オフィスでは使えるのに別の場所から開けない、という相談が来たときに、まずアドレスを確認して、そのネットワークを許可すべきか判断できるわけです。
室谷代表取締役問い合わせ対応が「なぜ入れないのか分からない」で止まらないのはいいですね。
室谷代表取締役ここからは注意点です。まず大前提として、これはパブリックIPアドレスに基づく制御なんですよね。
テキトー教師DotAI 認定講師そうです。発信元のパブリックIPを見て判断する仕組みなので、ネットワーク構成によっては同じように見えたり、逆に想定と違うアドレスで見えたりする可能性は意識しておく必要があります。
室谷代表取締役プロキシやリバースプロキシを挟む構成、VPN経由のアクセス、共有リンクの扱いといったケースについて、今回の発表資料には個別の挙動が書かれていません。だから「こうなる」と断定はできないんですよ。
テキトー教師DotAI 認定講師現時点では明らかにされていない部分ですね。実際に導入するなら、自分の環境で許可ネットワーク側と範囲外側の両方からテストする。
公式ドキュメントが案内しているこの確認が一番確実です。
室谷代表取締役あと、IP制限はネットワーク層の話であって、認証の代わりにはならないんですよね。アプリ側の認証や権限管理、レート制限といった他の対策と組み合わせて多層で考えるべきものです。
テキトー教師DotAI 認定講師Difyの公式ドキュメントでも、公開前の設定としてアクセス制御と並んでレート制限の確認が挙げられています。APIアクセスでは特に重要だと書かれていますね。
室谷代表取締役既知の脆弱性や認証バイパスとIPアクセス制御の関係については、今回の発表資料に記述がありません。だから本記事では踏み込まないですけど、多層防御の一部として位置づけるのが妥当だと思います。
テキトー教師DotAI 認定講師それと、アクセス制御グループや個別権限との違いも気になるところですけど、今回の資料はそこまでの比較をしていないんですよね。
室谷代表取締役そこは現時点では明らかにされていません、と正直に書くしかないですね。役割管理はProfessional/Teamの機能として料金ページに記載がありますが、IP Access Controlとの使い分けの詳細は発表資料の範囲外です。
テキトー教師DotAI 認定講師あと、セルフホスト環境でアクセスポイントを設定する際の注意点も、今回の発表はDify Cloud向けの話なので対象外です。自前で運用しているチームは、公式ドキュメントのセルフホスト側の記載を別途確認する必要があります。
室谷代表取締役まとめると、IP Access Controlは「リンクが共有されても信頼ネットワークの外からは開けない」という境界を作る機能。ただしパブリックIPベースである以上、環境ごとの見え方をテストして、他の統制と組み合わせる。
そこまでやって一人前だと思います。
テキトー教師DotAI 認定講師ポリシーを再利用できる設計なので、エージェントやワークフロー、アプリが増えていくほど効いてきます。最初にポリシーの命名ルールを決めておくと、後が楽になりますよ。
室谷代表取締役最後に、よく聞かれそうな点を整理しておきますね。
テキトー教師DotAI 認定講師はい、公式ドキュメントと発表資料で裏が取れる範囲でまとめます。
IP Access Controlはどのプランで使えますか?
Dify CloudのProfessionalプランとTeamプランです。Sandbox(無料)プランやセルフホスト版への提供については、今回の発表資料に言及がありません。
誰がIPポリシーを設定できますか?
IPポリシーの作成・編集・削除はワークスペースのオーナーと管理者のみです。アプリのアクセスポイントを管理する権限を持つエディターは、既存ポリシーを使ってアプリ側のAccess Controlを設定できます。
許可IPはどうやって指定しますか?
Settings > IP Policiesでポリシーを作成し、AllowlistにIPv4またはIPv6の個別アドレス、あるいはCIDR表記の範囲を追加します。現在使用中のネットワークなら「Add it」で自分のIPをそのまま追加できます。
ポリシーを変更するとアプリの再公開は必要ですか?
不要です。ポリシーのAllowlistを更新すると、そのポリシーを使っているすべてのアプリに再公開なしで反映されます。
制限を一時的に止めたいときは?
Access Controlで「Restrict by IP address」をオフにすると、ステータスがPAUSEになり、設定は保持されたまま制限が適用されなくなります。スイッチを戻せば再開できます。保存操作でも再び有効になります。
サブスクリプションが切れるとどうなりますか?
ProfessionalまたはTeamのサブスクリプションが無効になるとIP保護も停止しますが、設定は保持されます。再びプランを有効にすると利用できるようになります。
許可されていないネットワークからアクセスすると何が表示されますか?
アクセスできない旨のメッセージと、その利用者の現在のIPアドレスが表示されます。管理者に共有して、許可すべきかどうかの判断に使えます。
室谷代表取締役というわけで、内部利用のAIアプリをDifyで広げているチームは、まずポリシーの設計から始めてみるといいと思います。
テキトー教師DotAI 認定講師設定したら両側からテスト、を忘れずに。そこが運用の分かれ目です。