2026年8月17日

AnthropicのIPO評価、2028年売上高1900億ドル超が焦点

Anthropic IPO評価額のカギは「2028年売上1900億ドル超」?

Anthropicの成長見通しとIPO評価の前提
2026年5月のラン・レート
  • 約470億ドル
  • 現事業ペースを年換算した水準
2028年売上予測
  • 1900億〜2000億ドル
  • IPO評価額計算の前提として報道
室谷室谷代表取締役
今回は、AnthropicのIPOを巡る新しい報道についてです。Euronext Marketsが伝えた内容ですが、報道によると、Anthropicは2028年の売上高をおよそ1900億〜2000億ドルと予測しているそうです。

この数字、これまで報じられていなかったんですね。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
これは大きな話題ですね。何しろ、2026年5月に同社が公表した「ラン・レート」は約470億ドル。

つまり現在の事業ペースを1年に換算すると470億ドルという水準です。そこから2年後の売上予測が1900億〜2000億ドルですから、投資家が求められる成長のスケールが尋常じゃないことが分かります。
室谷室谷代表取締役
私もまずその数字を見て「本当に読めますか?」と思いましたよ。ただ、これはあくまでIPOに向けた評価額の算出に使われる「前提」として報じられている。

要するに、銀行家や投資家は、この2028年の売上予測に対して、企業価値を売上高で割る倍率、いわゆるEV/売上高倍率をかける形で評価しているらしいんです。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
なるほど。高成長のソフトウェア企業では売上高倍率を使うのは一般的だけど、2年先の売上予測を基準にするのは「異例」だと記事には書いてありますね。

その辺り、どう捉えればいいんでしょう。

2年先の売上予測で評価する異例のアプローチとは

通常のIPO評価との比較:2年先売上評価とは
通常のIPO評価
  • 直近の実績や翌年の予想に倍率を掛ける
  • 目先の利益を重視
Anthropicの今回の評価
  • 2028年(2年先)の売上に倍率を掛ける
  • 将来の成長可能性に注目
  • AIインフラへの巨額投資を反映
室谷室谷代表取締役
通常、IPOのバリュエーションでは、直近の実績や翌年の予想に対して倍率を掛けることが多いですよね。でも今回は2028年、つまり2年先の売上に対して倍率を掛ける。

これって、Anthropicの事業拡大の速さと、AIインフラへの巨額投資が続いている状況を反映しているんだと思います。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
そうですね。AI企業はデータセンターなどの計算資源に莫大な投資が必要ですから、現在の利益はまだ圧縮されている。

だからこそ、将来の成長可能性に注目せざるを得ない。株式市場としても、単に目先の利益ではなく、どのくらい先まで見通して評価するかが問われているわけです。
室谷室谷代表取締役
記事には、AI投資の支出ペースが原因で、直近数ヶ月に主要ハイテク株の調整があったとも書かれています。つまり、この「2年先評価」はAnthropicだけの問題ではなく、AI企業全体の評価手法として注目されているんですね。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
あと、先例もあると報じられています。Cerebras Systemsは今年のIPOに際して2028年の売上高見込みを参考にしたとされ、SpaceXは2029年までの見通しを示した上で6月に過去最高の評価額で上場した。

つまり、超高速成長企業の評価をどこまで先の数字で行うか、市場全体が手探りしている状態なんですよね。

現在のラン・レート470億ドルから見る成長シナリオ

室谷室谷代表取締役
ラン・レート470億ドルから2028年に1900億〜2000億ドルというと、約4倍強の成長を意味します。年平均で考えると非常に高い成長率です。

もちろん生成AI市場の拡大を前提にした数字でしょうが、その前提が本当に成立するかどうかがIPO価格を大きく左右しそうです。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
ここで重要なのは、Anthropicが「2028年にこれだけ売上を出す」と確約しているわけではなく、あくまで予測として示している点です。記事では「Anthropic did not immediately respond to a request for comment」とありますから、現時点で同社が公式にコメントしたわけではない。

裏取りはまだこれからですね。
室谷室谷代表取締役
そうなんです。ただ、投資家は「2年先の売上予測」に基づいて企業価値を計算していると報じられている。

つまり、市場はこの予測を一種の基準として受け止め始めている可能性がある。これは大きなリスクでもあり、チャンスでもあると感じます。

高成長AI企業の評価手法「EV/売上高倍率」を解説

EV/売上高倍率の比較(LSEGデータ)
項目PalantirSpaceXCloudflare
倍率53倍41.6倍41.6倍
基準売上高今年予想2026年予想2026年予想
データソースLSEGLSEGLSEG
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
ここで基本に立ち返って、「EV/売上高倍率」って何か、整理しておきましょうか。
室谷室谷代表取締役
ぜひお願いします。私もなんとなく分かっているつもりですが、改めて言語化しておきたいです。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
EVというのはEnterprise Value、日本語で言うと企業価値です。時価総額に純有利子負債を足したものと考えればいい。

そのEVを売上高で割る。つまり「その会社を買収するとしたら、売上高の何年分を払うことになるか」というイメージですね。
室谷室谷代表取締役
なるほど。高成長のソフトウェア企業だと、まだ十分な利益が出ていない代わりに、将来の売上成長が期待される。

だから利益ベースではなく売上ベースで評価する。それが売上高倍率の考え方ですよね。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
ええ。記事では、比較対象としてCloudflare、Palantir、SpaceXが挙げられています。

Palantirは今年の予想売上高に対して53倍、SpaceXとCloudflareは2026年の予想売上高に対して41.6倍と、LSEGのデータで示されています。
室谷室谷代表取締役
その数字をAnthropicに当てはめると、仮に2028年売上を1900億ドルとして41.6倍なら約8兆ドル近い企業価値になる…正直、頭がクラクラしますね。もちろん実際の倍率がどうなるかはアナリストデーなどで見えてくるのでしょうが。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
はい。ただ、比較対象の中でもPalantirが53倍と異様に高いのは、やはり「AIへの露出」が評価されているからです。

Anthropicはそのさらに“純度”が高いAI企業ですから、市場がどんな倍率を付けるのか、本当に注目です。

AI投資過熱のリスクと先行事例(Cerebras, SpaceX)

室谷室谷代表取締役
でも、こうした「先の先まで見る評価」にはリスクも付きまとう。記事では、AI投資の支出ペースが原因で主要ハイテク株が調整したとありました。

つまり、投資家が巨額のAI投資に警戒し始めると、こうした評価は一気に揺らぎ得るわけです。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
そうですよね。CerebrasやSpaceXの例は「先例」としては共有されていますが、それが全て成功するかどうかはまた別の話。

SpaceXにしても、2029年までの見通しを示して上場したけれど、その後の市場環境が変われば評価は修正されます。
室谷室谷代表取締役
特にAnthropicの場合は、売上が急拡大しても、コストがそれ以上に膨らめばマージンは圧縮される。記事でも「コンピューティングパワー、モデルトレーニング、採用への巨額支出でマージンが圧迫されている」と指摘されています。

投資家は、売上成長がコストを上回るペースで進むかどうかに賭けているわけですね。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
この構図は、まさにAI企業の評価の難しさを象徴しています。短期的な利益よりも、将来のキャッシュフローや収益性を先取りして評価する。

ただ、その将来予測が楽観的すぎると、バブルと呼ばれる状況になる。今回の報道は、その分かれ目に立っていると言えるでしょう。
室谷室谷代表取締役
われわれはメディアとしても、この予測がどのように現実味を帯びていくのか、注視していきたいと思います。特に、2026年5月に公表されたラン・レートが470億ドルというのは事実ですから、そこから2年でどう伸びるか、実際の四半期決算を見ながら検証していくのが良さそうです。

投資家・開発者が知りたい論点 – よくある質問(FAQ)

テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
ここからは、読者の皆さんが気になりそうな論点をFAQ形式でまとめます。まず「AnthropicのIPOはいつなのか」ですが、記事では具体的な時期は明らかにされていません。

「アナリストデー」の前に比較対象企業が検討されているとありますが、正確な日程は現時点では不明です。
室谷室谷代表取締役
次に「なぜ2028年の売上を使うのか」ですが、これは記事にある通り、同社の事業拡大のスピードが非常に速く、通常の1年先予測では評価が追いつかない可能性があるためです。答えとしては「2年先を見ないと評価が難しいほど成長が速い」ということになります。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
「この評価は本当に妥当なのか」という疑問もあるでしょう。ただ、その答えはまだ誰にも分からない。

市場がどう反応するか、実際のIPO価格がいくらになるかを見届ける必要があります。現時点では「1900億〜2000億ドルの売上予測を基に、銀行家と投資家が倍率を使っている」という事実だけが報じられているんです。
室谷室谷代表取締役
そうですね。逆に言えば、この予測が現実になれば、Anthropicは単なるAIスタートアップの枠を超えた巨大企業になります。

一方で、投資家が期待しすぎて上場後に調整するリスクもあります。ここは個人投資家としても注意が必要です。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
はい。われわれとしては、AI関連の投資判断をする際、こうしたバリュエーションの考え方を知っておくことは重要だと思います。

詳しいAIサービス活用の文脈でいえば、NotebookLMで読書が変わる? AIと深く読む新しい方法ChatGPT長期記憶のすべて:進化、使い方、注意点をプロが解説も参考になります。
室谷室谷代表取締役
また、AI企業のビジネスモデルや技術の裏側を知りたい方は、ChatGPTとNVIDIAの関係を徹底解説:10GW提携からDGX Sparkまでも読んでみてください。投資判断の背景を理解するのに役立つと思います。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
最後に、今回の報道はあくまで「関係者によると」という情報であり、Anthropic自身が正式に数値を公表したわけではありません。今後のアナリストデーや公式発表を待つ必要があります。

現時点では、「IPO評価の前提として2028年の売上高1900億〜2000億ドルという予測が関係者の間で使われている」という事実だけを押さえておきましょう。
室谷室谷代表取締役
そうですね。この会社がどこまで大きくなるのか、市場がどう評価するのか、引き続きウォッチしていきましょう。

今日はありがとうございました。
テキトー教師テキトー教師DotAI 認定講師
ありがとうございました。また次回お会いしましょう。

Related

関連記事

New Articles

新着記事

ニュース

OpenAI、フラッグシップモデル「GPT-6 Astra」公開 法務AIの実用性をどう変えるか

2026年9月7日
室谷テキトー教師
ニュース

Claude Codeを生んだAnthropic Labs精鋭集団の流儀

2026年9月7日
室谷テキトー教師
ニュース

OpenAIがEUに事故報告 ドイツWebサイト乗っ取りで

2026年9月7日
室谷テキトー教師
ニュース

Geminiで登山計画の3人が遭難救助。保安官事務所が警告

2026年9月6日
室谷テキトー教師
ニュース

OpenAI幹部『AIは競争ではない』をAgenda Públicaが報道

2026年9月6日
室谷テキトー教師
ニュース

シアトル・タイムズとニューズデイ、OpenAIとMicrosoftを著作権侵害で提訴

2026年9月6日
室谷テキトー教師
ニュース

Anthropic、ClaudeをCarPlay対応に

2026年9月5日
室谷テキトー教師
ニュース

GoogleがGemini 3.8 Flashとサイバー特化版Cyberを発表

2026年9月3日
室谷テキトー教師
ニュース

カサール議員、OpenAIとAnthropicの情報開示は不十分

2026年9月3日
室谷テキトー教師
ニュース

OpenAI調査:AI-native企業は「実行力」で8.3倍差

2026年9月2日
室谷テキトー教師

Join

AIプレナーになる。

入会は審査制です。いまの事業と、AIで何を動かしたいのかを聞かせてください。

参加を申請する